Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

お粗末試合(30節徳島戦)

2018-08-25 22:01:18 | マッチレポート18’
「こういう試合もある」という類いの試合だったと思うけど、それが例えば3連勝の後の試合だったとすればそれも理解出来る。ただ1週間前にああいう試合をやった後の試合、そして愛媛戦のような試合から1ヶ月も経ってない時期にやった内容としては全くもって評価出来ないお祖末な試合。ハッキリ言って何も準備をしてこず無策で臨んだに等しい。片野坂さんの言い訳を待ちたい。


7月の甲府戦に続いて今季2度目のラッキーな日程。甲府は週中の試合を捨てて週末の試合を取りに来たので仕方ないにしても、今日の徳島は5人の選手が中2日でアウェイゲームに乗り込んできたにも関わらず、この結果はお粗末試合以外の何物でもない。この日程を組んでくれた台風の神様からいつかバチを食らわされると思うよ。


とにかく工夫が足りない。ゲーゲンプレッシングが面白いようにハマった前半はまだ攻撃にバリエーションはあったものの、もう我々の攻撃のリズムに徳島が完全に対応し切った後半の攻撃はお粗末の一言。岩田以外の選手はほぼ思考が停止していたと言っても過言ではない。ミドルが少ない、ドリブルに至ってはないに等しい。少しは考えろよと言いたい。1枚剥がさなければズレは起きない、いつまで経っても待ち受けるのは相手選手の密集でしかない。徳島の最前線の位置取りがあれだけ低いんだから、仕掛けてボール奪われたところでカウンターを食らうリスクが一体どれだけあるって言うんだよ。「この意気地なし!」諸々の状況を考えれば徳島が撤退守備を敷いてくることなんて鼻くそほじりながら前節の試合を観てたって分かる。1週間もの時間を与えられて考えてくるべきは残り3分の1でどうするかで、そこに至るまでは全て徳島からのプレゼントでしかない。ハッキリ言ってこれだけ支配したら、モイーズ時代のマンUのように闇雲にクロスを上げまくって事故的なゴールを待つ方がずっと可能性は高いよ。今日は無策。この一言に尽きる。


原因を分析すると3センターのフォーメーションにあると思う。バランスがよくボールを支配しやすくなった一方で、それまでの3−4−3システムに比べて前線の枚数を削っているわけで、同じように攻めていたら枚数に余裕のある相手は対応しやすい。11人でやることには変わりはないわけで、結局のところは一長一短になるからこそ、人選には一考の余地がある。前田、コテ、マルの3センターはポジショニングがよくこのシステムの良さを出しやすい一方で、攻撃に移る際のトランジションのスピードがイライラするくらいに遅い。今日の試合だけで何度「そこ行けや!」と叫んだことか。この3人に共通して垣間見えるのは「自分たちの仕事はボールを支配すること」という意識が強いこと。象徴的なのは、ボールを失ってゲーゲンプレッシングで即時奪還に成功したにも関わらず、いったん下げて攻撃を落ち着かせてしまうことが多いことだ。ゲーゲンプレッシングである程度の混乱状態が作れているにも関わらず、自らそのチャンスを放棄しているように見えてしまう。ボールの支配に重きを置くのか、もっと前に絡める人選とするのか、このシステムを継続するのなら次節の片野坂さんのチョイスに注目したい。


自分も文章を書く時に注意しなきゃいけないと思うけど、今日のような展開で「大分が試合を支配していた」と書いてしまうことは大きな誤りであるということ。あくまでも支配していたのは「ボール」であって「試合」では決してない。「ボール」を支配しているということは見た目以上にそこまでいいことでもないという認識を持たないと今日のようなスタッツで負けてしまうんだ。失点シーンも試合中にある程度高木にセーブする機会があれば、触れてたように思う。単調な「ボール」支配を続けた弊害がこんなとこにも出てるように思えてしまう。


シーズンダブルを食らいやすい、つまりは同じ監督に勝てないというのは片野坂さんに戦術的な幅が少ないということを証明している顕著な現象じゃないかと思う。一つのことを徹底して浸透させていく胆力には優れているという印象は当初から変わらないものの、いわゆる勝負にこだわる部分には、同じ相手に勝てないという現象から物足りなさをどうしても感じてしまう。だからこそ自動昇格でなければならないと改めて思うわけだ。今季から始まるPOのレギュレーションはある意味でクレイジーな勝負をかけられる指揮官でないと勝ち抜くことは難しいと思う。品行方正な片野坂さんにそれを求めるのは無理があるし、片野坂さんの指揮官としての魅力はそこじゃない。クラブも監督も寝ぼけたことばっかり言ってないでもっと明確に自動昇格を狙うと発信しなさいよ。
コメント (3)
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