Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

夏の終わりのSBSカップ

2018-08-20 01:03:03 | トリニータ
「今日で夏休み(高校サッカー)が終わりました。長かったようで短かった9日間(3年間)。大好きなサッカーがたくさん観られて(出来て)、家族や選手達(仲間)には感謝しかないし、本当に充実した9日間(3年間)でした。」

これ育成年代の選手達が最後の大会で負けた直後にこぞってツイートするテンプレート的なやつを今の自分の気持ちに置き換えてみたらぴったりだったので、使ってみた。( )内の言葉に置き換えてみるとそのまま高校生とかがツイートするやつになるから。しかし今時の高校生くらいの年代の子たちってこの「◯◯しかない」って表現よく使うよね。まあおじさんも全く使わないわけではないんだけど、聞く度に違和感は残るんだよね。



ということで夏休みも終わりです。そろそろFMから直太朗の歌声が聞こえてくる季節です。そんな夏の終わりに2年ぶりにSBSカップを観に、草薙に出撃してきた。新幹線で行くと静岡は本当に近い。帰りは試合終了からジャスト3時間後には帰宅してた。





SBSカップは年代別代表が見られることはもちろん楽しみなんだけど、隠れた楽しみとして静岡ユースが見られることにあると思ってる。さすがサッカー王国ということもあってなかなかいい選手が揃ってる。ちなみに2年前に藤枝でこの大会を観た時には静岡ユースのCBは、清水で徐々に出場機会を掴みつつある立田悠悟と先日の大分戦でも途中出場してた岡山の下口稚葉だったんだよね。けっこう見逃せないタレントが多い。



ただ今日のオーストラリア戦はハッキリ言って凡戦だった。4日間で3試合をこなす大会の最終日ということもあったと思うけど、両チームとも攻守にメリハリがなくミスミスミスのオンパレード。2年生の頃からプレミアリーグで活躍してる齊藤聖七(清水ユース)あたりは期待してたんだけどいまいち色が出せてなかったかな。





そんな中で1人スタンドの我々を飽きさせずに楽しませ続けてくれたのが神田凛星(静岡学園)。見てのとおりにサイズはかなり小さい。多分160cmくらいしかないんじゃないかな。ただそういうサイズの選手にありがちな「トリッキー」な動きだけの選手じゃない。パスを出す時のモーションがほとんどないに等しいのでDFが対応しにくい上にさらにいいとこに出てくる。もちろんドリブルもキレがあるし、見ていて期待感があるし楽しい。この試合の文句なしのMOM。



もう1人。右SBの鈴木大晟(常葉橘)も正統派SBという感じで良かった。鈴木大誠(星稜→筑波大→徳島内定)と名前が似過ぎていてややこしい。





80分が終了してスコアレスドローだったので一応PK戦で決着をつけた。もうランゲラックにしか見えないオーストラリアのGKの活躍もあり、オーストラリアが勝利。





第2試合はU−18日本代表とU−18パラグアイ代表。



宮代大聖、福岡慎平、上月壮一郎、喜田陽あたりのU−17W杯組の存在感はやはり大きかった。特に宮代は先制点を奪われた直後にすぐにスコアを戻すゴールを決めてさすがエースと思わせる仕事ぶりだった。引っ張られて体勢を崩してもシュートに持っていく力強さと貪欲さもいい。そういえば昇格って発表されたんだっけ?



GKは小久保玲央ブライアン(柏U−18)。今日は目立った仕事はそんなになかったんだけど、GKというポジションにおけるハーフ系選手の台頭は勢いがすごい。この代表のもう1人のGKも相澤ピーターコアミ(日本文理)だし、アジア大会にもオビ・パウエル・オビンナがいるし、他のポジションと比較しても身体能力の高さが必須条件のポジションだけにこの傾向は今後ますます加速していきそうだね。



ハーフ系選手の流れでいくと、この驚異的な高さを見せつけた三国ケネディエブス(青森山田→福岡内定)。正月の選手権・長崎総科戦以来で見たけど、彼って本職どこなの?選手権の時は途中出場で確か最前線に投入されてたと思うんだよね。足がめちゃくちゃ長いから、1対1の時にクイックなドリブルを仕掛けられるとなかなか足の運びでついていけないんだけど、足が長いがゆえにボールを取ろうと意図してなくてもボールの方からその長い足に引っかかってきてくれるというシーンを何度か見かけた。あれは彼にしか出来ない武器だよなと思った。



大学生から唯一の選出となった井川空(筑波大学)。


今シーズンの開幕戦で1年生ながらにいきなりスタメンを掴み取ったゴールデンルーキー。魅力は何と言ってもそのサイズ。こういうサイズの大型ボランチがどんどん出てくると面白いなと思う。



そしてもうこの年代は早くも卒業してると言っても過言ではない大忙しの菅原由勢。序盤に浮いたボールを弾丸ボレーで最前線の宮代につけたパスはお見事だった。オーバーラップのタイミングとスピードがいいし、クロスも狙いがよく分かった。トップチームで出場機会を掴んでいるのも納得の能力の高さだった。





そしてその菅原と同じく名古屋U−18に所属する松岡ジョナタンがパラグアイ代表に選出された。今日の試合では名古屋U−18同士のマッチアップも見られるかと楽しみにしてたんだけど、理由は不明で松岡ジョナタンがベンチ外で残念ながら実現せず。もし実現していたら名古屋サポーターならたまらんよね。こんな夢のある話ないよね。


ちなみに松岡ジョナタンは先月のクラ選でうちのU−18と対戦してるんだよね。その時の写真を見返してみると膝にテーピングがされてるし、調子は万全ではなかったのかもしれないね。



今大会では試験的にVARが導入されていて、個人的にはVARありの試合を生で観るのが初めてだったからその点にも注目してた。残念ながら(残念ということでもないけど)今日の2試合ではVARが介入するプレーはなかった。


そのためにカメラの台数も多かった。




主審も1試合目が佐藤隆治さん、2試合目が今村さんと豪華な面子だった。さらに帰りの新幹線で東城さんと同じ車両に乗り合わせたので、画面の前には東城さんが座っていたものと思われる。興味本位ではあるけど、一度は目の前でVARチェックが入るところを見てみたい。



優勝はパラグアイ代表。日本代表にもこの試合を勝ち試合に持ち込めるタイミングはあったように感じたけど、パラグアイ代表の勝負強さを見せつけられたような結果となってしまった。大会なので勝ち負けには強くこだわってほしいとは思うけど、まあこの年代はそれだけじゃないから。試合終盤はちょっと危険なのではと思うようなタックルを連発してファールを取られようがお構いなしで流れを渡してくれなかったパラグアイ代表のようなやり方は自分たちがやるかは別にしていい勉強になったんじゃないかな。




今年の夏休みはインターハイに始まって、クラ選U15→ヴェルディ戦→SBSカップと蹴球三昧の本当に楽しい夏休みだった。これからどんどん涼しくなってきて日本サッカー界のあらゆるカテゴリーがクライマックスに近付いていく季節。本当に楽しみで仕方ない。楽しみしかない。
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