Triority(トライオリティ)

四十にして惑う、それがトリニータ。

有言実行の男(5節水戸戦)

2018-03-21 22:47:25 | マッチレポート18’
岡山戦の後に「もっとエネルギッシュな試合を」と語った男の有言実行なパフォーマンス。喜怒哀楽が表情に出やすい林のプレーは観てる側として気持ちが乗っけやすい。見事なまでに効果的なポストプレー。そして2014シーズン最終節で痺れさせられたワンタッチゴールを彷彿とさせる素晴らしいゴール。これこそが見たかった林。淡々と試合を進めてるように感じた岡山戦、前3枚のメリハリのなさにガッカリさせられたヴェルディ戦、その両方のフラストレーションを一発で解消してくれた。林にはもっともっとFW陣を刺激してほしい。そうなって初めて選手層が厚くなったって言えるはずだ。年初にも書いたけど、そのシーズンで誰よりも早く一番最初に契約を更新する選手は覚悟が違う。今季の林はもっとやるはずだ。


大分デビューとなった馬場も良かった。ボールが入った時にもっと前を向いてもいいんじゃないかと思うことが何回かあったけど、流れやリズムを意識したのか、ワンタッチではたき続けて自軍を前に押し出した。林とごっちゃんとの距離感やタイミングも初の公式戦とは思えないほどスムーズだった。そして林と同様、プレーにエネルギッシュさがあふれてるからチームにリズムをもたらしてくれる。水戸、讃岐と古巣戦が続くこのタイミングでコンディションを上げてきてるのは偶然じゃないと思う。週末も期待したい。


連戦のアウェイということもあって水戸ちゃんさんがドローやむなしくらいのスタンスで臨んでくれたことが今日の結果に繋がったと思う。試合前の長谷部監督のインタビューでもそんなニュアンスが感じ取れたし、間違いなくもっと前からガツガツ来られた方がうちとしては手を焼いたと思う。ただ2点取って完全に試合の主導権を握られながらもあっさりと1点返して「これは分からないかも?」と思わせるところが今までの水戸ちゃんさんと違うところだ。しかし、大分側から見て、あの失点は大いに反省する必要がある。最悪じゃなく最軽な失点だ。ハイボールに競らない、ボールホルダーへの寄せが甘い、あっさり決められる。ちょっと軽すぎる。


ヴェルディ戦から好調感を漂わせてた星も移籍後初ゴール。個人的にはゴールのシーンよりもシュートはヒットしなかったけど、怜さんのクロスに逆サイドから侵入してきてダイレクトで合わせたシーンの方が良かったと思ってる。ああいう侵入の仕方をしてくるサイドの選手をあまり見たことがなかったし、非常に効果的だったと思う。ワンフェイク入れてからの縦への突破もどんどん鋭くなってきてる印象だし、怜さんの機動力が高すぎるが故に発生していた左右不均衡が、星の出現で一気にバランスが整うかもしれない。いや、整うどころか槍を両方に構えられれば相手は対策を立てづらいし、大きな武器になるはずだ。


林も言ってるとおり、今日の流麗なパスワークは濡れたピッチに助けられてる面があるから、2割減くらいで見ておく必要はあると思う。ただ岡山戦の後半くらいから徐々に動かし方にぎこちなさがなくなってきて、リズム感が生まれてきてると感じる。特に今日は少しずつ相手をずらして前線へ縦パスを入れるという意図がよく分かる動かし方だったし、前3枚が有機的に絡んでボールを引き出すと一気にシュートチャンスまで繋がる。今日の水戸ちゃんさんの守り方がオーソドックスだったとすると、こういう攻撃の作り方がスタンダードになってくるかなと思う。残念ながらテレビ画面だと前3枚が相手DFとどういう駆け引きをしてボールを引き出してるかの部分がほとんどのシーンで見えない。今日何度も唸らされた林のポストプレーの確かさ。受ける前の駆け引きの醍醐味はスタジアムで見てこそ。引いてきた林の足元にピタッと縦パスが収まるタイミングをスイッチにチーム全体がグッと前に出る瞬間がたまらない。


さてまた中3日でアウェイ讃岐戦。今節首位との対戦で、次節は最下位との対戦ということでなかなか振り幅が激しいけど、昇格を狙うなら勝ち点3はマスト。やっぱり今日の水戸ちゃんさんの戦い方を参考に、例えアウェイであろうとアグレッシブに入ることが大事。中3日だけにまたメンバーが変わるかもしれないけど、この首位撃破をターニングポイントに矢印をグッと上向きに上げていきたい。
コメント
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