唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋<Gauche>の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
フォーサーズ用1000mmレフレックスレンズ
4/3 Rumorsによれば、パナソニックがレフレックス型の超望遠レンズを開発中であると云う(see here)。
望遠鏡に屈折式と反射式の二種類があるのをご存じだろうか。形(外観)としては、屈折式は長細い筒型、反射式は太くて短い筒の形をしている。カメラに使われる望遠鏡、つまり望遠レンズの多くは屈折式であるが、全長を短くかつ軽量となり更にレンズを使わないことから色収差が生じないなどの特徴から、かつては500mm以上の反射型望遠レンズが多数存在した。ちなみNikon(ニコン)は2000mm F11、1000mm F11、1000mm F6.3(これは東京オリンピックスペシャルと思われる)、500mm F8、500mm F5の5種類のレフレックスレンズを製品化している(さらに500mm F5以外の各レンズには複数のバリエーションがある)。
反射させるために鏡(ミラー)を用いることから、近頃流行りの「ミラーレス」ならぬ「ミラーレンズ」あるいは「レフレックッスレンズ」と呼ばれるこのタイプのレンズ、現在カタログにラインナップしているメーカーはない(正確には無くはなく、ケンコーが500mmのF8とF6.3、800mmのF8の三種類を販売しているはずである)。
過去に存在したレフレックッスレンズでは唯一ミノルタがAF化していたが、このレンズを継承していたソニーも2、3年前に廃番にしている。余り需要がないと云う事なのだろ。しかし、絞り機構を内臓できないためにF値が固定となること、一般にF8程度と暗いこと、暗いがためにAF化が難しい(構造的にAF化が難しいと云うこともあるんだろうか)ことなどデメリットも多いが、メリットもある。
まずは小型軽量であること、低価格であること、独特の「リングボケ」があること、レンズの使用が最小限であることから色収差が少ないなどがすぐに思いつくメリットである。しかしだ、各社がラインナップから落としているところを見るにつけ、メーカーとしては余りうま味のあるレンズではないと云う事だと思っていたが、ここに来てパナソニックが開発中とのニュース。どんな仕様のどんなレンズが登場するのか、果たして利益が出る程売れるのか、興味は尽きない。
件の記事によって、AFとO.I.S.(手ブレ補正機構、ニコンで云うVR)を搭載し、ミノルタ(のちにソニー)のレフレックスレンズよりも小さくなるらしいことを知ることができるが、価格に関する情報は見当たらない。しかしだ、4/3機に装着すると1000mm相当のレンズとなるわけだが、いったいどんな人がこのレンズを買って使うんだろう。やっぱりトリトリ(鳥撮り)かも知れないが、これじゃレンズの自慢話には加われないだろうな。
ところで、この記事で疑問なのは”Panasonic is developing a new 500mm mirror(reflex) tele lens!”と云うパラグラフである。つまりだ、「何用」かが書かれていないんだな。もっとも4/3 Rumorsに記事が載るんだし、フォーサーズ規格のカメラメーカーのパナソニックが開発しているんだから4/3規格には間違いはないんだろうけれど、それがオリジナル4/3用なのか、M 4/3用なのかが書かれていない。郷秋<Gauche>の想像だが、これはまずオリジナル4/3用だろう。M 4/3にはアダプタを使って装着せよと云う事だと思うが、果たして現行のDMW-MA1がAFとO.I.S.連動機能が持っているのかどうかは(郷秋<Gauche>はと云う意味だが)不明だ。
今日の一枚は、マイクロフォーサーズ機(OLYMPUS E-P2)にレフレックスの500mmを装着するとこうなると云う図(もちろん装着できるはずはなく、単にそれらしく並べて見せかけているだけである)。レンズは郷秋<Gauche>手持ちの、古~~~いRMC Tokina 500mm F1:8である。写真でもお分かりの通り(小振りなE-P2と比べると大柄に見えるかもしれないが)、MFとは云えかなりコンパクトなレンズである。郷秋<Gauche>常用のNikkor AF-S DX 18-200 F3.5-5.6 VRと比べて、やや太いが(77mm用のキャップが装着できる)明らかに短く軽いと云えばその軽量コンパクトさをご理解いただけるだろうか。ただしこれにAFとVR(手振れ補正機構)を組み込むとなれば、若干大きくなるかも知れないが、Nikkorのレフレックス500mm F8よりはかなりコンパクトなものとなることだろう。既に本文にも書いた通り、レフレックスレンズはその構造上絞り機構を設置することができずにF値はかなり暗い8固定となる。フィルム用カメラに多いマイクロスプリットのファインダースクリーンだとピント合わせが難しいが、全面マットのDSLRの場合のピント合わせはむしろ容易である。
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Kenko 500mm DX F6.3をLUMIX GH2,GF1で使用してます。
ケンコーのは、T-マウントですが、T→m4/3アダプタも出てますので、E-P2に接続して使用することも可能ですよ。
手ブレ補正の設定に500mm超があれば、手ブレ補正も効くと思います。
m4/3は光学ファインダーではないので、ファインダーに増感して表示してくれるため、「ミラーレンズは暗い」というのが無意味になります。
また、一部拡大して表示もできるので、フォーカス合わせも、けっこう楽です。
RMC Tokina 500mmもマウントアダプタかませば、使用できると思いますよ。
>Kenko 500mm DX F6.3をLUMIX GH2,GF1で
換算1000mm F6.3ですから十分な明るさの超望遠となりますから、やはり4/3は望遠側に大変有利と云う事が云えますね。手振れや解像度の問題からRMC Tokina 500mm F1:8を私が実際に使うことはないと思いますが、スペック的には十分以上に魅力的ですね。