唐松林の中に小屋を建て、晴れた日には畑を耕し雨の日にはセロを弾いて暮したい、そんな郷秋の気ままな独り言。
郷秋<Gauche>の独り言
政府専用ジャンボジェット、退役へ
Yahoo! Newによれば、皇族や首相、政府要人の海外渡航時や在外邦人の救出(注)に使われる政府専用機、「ボーイング747-400(通称ジャンボジェット)」が数年のうちに退役の方向とか。
注:在外邦人の救出も政府専用機の任務の一つとされているが、郷秋<Gauche>の記憶が正しければ、実際に在外邦人の救出の任務に就いたことはないはず。チュニジア政変に際して政府専用機の派遣が検討されたようだが、実際には検討結果が出る前に在留邦人の多くは民間機で出国している。まっ、当初から検討結果は見えていたが。
2機の747-400は1991年にアメリカの対日貿易赤字を減らす目的で、360億円を投じて購入したもので現在機齢20年。ジェット旅客機の一般的な耐久年数と当該機の稼働率から云えばあと10年くらいは優に使えるようだが、整備を委託しているJALが2011年度中に自社の747を全て退役させるために、数年内に整備が困難になることから退役させる方向での検討となった模様。JALへの整備委託がだめなら委託先をANAに変更すればよいではないかと思うのだが、駄目なんだろうか。
しかしだ、そもそもいまどき747クラスを政府専用機として使用しているのはアメリカ(有名なエアフォースワンで、正確には747-200を改造したVC-25)と日本の他にはオイルマネーで裕福な中東のいくつかの国くらいのもので、多くの国ではダウンサイズ化が進み737クラスから大きめのビジネスジェットと云うところが一般的のようである。
郷秋<Gauche>の提案としては、今すぐに787長距離型2機のオーダーを入れて、納入されるまでは整備をANAに委託して747-400を使い続ける。導入後の787の整備も世界で最も早く同型機の運航を始めるANAに委託する。同時に国産のMRJを10機程発注し、これもローンチカスタマーであるANAに整備を委託し、運航目的(地)によって787とMRJを使い分ける。
政府専用機はその国の経済力と「挌」を表すことにもなる。そうは云っても財政難の折りから身の丈に合わぬほどの大型機は許されないだろうから787は程よい選択と云えるだろう。またMRJは官民挙げて取り組む初の国産ジェット旅客機プロジェクトであるから商業的にも成功させなければならないわけだ。政府がまずこれを導入し積極的に世界各国に飛ばして営業する必要があるんじゃないか。と云う訳で、次期政府専用機は787とMRJのコンビで決まりだな!
世界各国の政府専用機として現在最もたくさん使われているのがこの737クラス。ただし上の737は最大189名の搭乗が可能な長胴型の800型(大きなウイングレットですぐにそれとわかる)で、ちょっと大き過ぎるか。700型をベースに800型の主翼を使用したBBJ(Boeing Business Jet)を日本の次期政府専用機とするのはありかな?