ありがとう、そしてまた会う日まで。NAVI、最終号

 世界で一番女性読者が多かったクルマ雑誌(注1)、そして世界で二番目に素晴らしかったクルマ雑誌(注2)であった月刊NAVIが2010年4月号をもって休刊(注3)となった。

 残念至極。これから毎月末の郷秋<Gauche>の楽しみが一つ減ることになる。残念至極。世界で唯一の「文化クルマ学」の専門誌を読みクルマ文化研究の助けとする事ができなくなる。残念至極。人類の多くがクルマ選びの指針を失うことになる。

 「NAVI」と云う言葉がまだ日本では一般的ではなかった四半世紀前(注4)に、高邁かつ荒唐無稽な理想を掲げたNAVIがいつしか人々に受け入れられ、日本人の新たな「クルマ観」を醸成する大きな要因となったことにおいて、文化勲章ものであることは間違いない。

 さて、そのNAVIが4月号巻末に掲載した「次号予告」は次の通りである。


 See you in near future…maybe on your PC monitor…
 ありがとう、そしてまた会う日まで。

注1:NAVIによってクルマの楽しさに開眼した女性は数知れず。
注2:残念ながら世界で最も優れたクルマ雑誌は同じ二玄社が刊行するCar Graphic。NAVIかこれを否定すれば、自身の存在をも否定することになる。
注3:出版界の常識として、休刊は廃刊を意味する。
注4:1984年創刊。
注5:郷秋<Gauche>の手元には創刊号から最終号まで、すべてのNAVIが揃っている。郷秋<Gauche>が死んだときにはどちらかの図書館に寄贈したいと考えているので、ご希望の図書館は連絡されたい。
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