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『Guilty』 Barbra Streisand ☆☆☆☆
バーバラ・ストライザンドのヒット・アルバムをご紹介したい。発表は1980年、プロデューサーはビージーズのバリー・ギブ。収録曲がグラミーを授賞したりもしている。私はこのアルバムをリアルタイムでは知らないしバーバラ・ストライザンドのファンでもないが、「Woman in Love」を聴いてみたらよく知っているメロディだった。多分、当時あちこちで流れていたのだろう。
作曲はすべてバリー・ギブもしくはバリー・ギブと誰かの共作で、バックコーラスもビージーズでお馴染みのあのファルセット・ヴォイス、デュエットも2曲あり、言ってみればバーバラ・ストライザンドとバリー・ギブのコラボレーション・アルバムである。2人が抱き合って写っているジャケットがそれを象徴している。
この2人の持ち味から想像できるように、曲はちょっとオールド・ファッションな、なつかしい感じがするポップスである。メロディ重視で、メロウで、哀愁があり、歌唱は豊かな感情表現を身上とする。ヒップホップやテクノ以前の音楽だ。バリーが作る曲は当然ながらビージーズっぽさが露骨に漂っているが、この曲調とバーバラの歌唱も相性は悪くない。ビージーズのメロディというのはちょっと独特の譜割りだったりするが、ちゃんと歌いこなしていて、違和感を感じさせない。
しかし、ただそれだけなら80年代の古いポップスとして陳腐化してしまうところだろうが、このアルバムはアレンジと演奏の良さがそれを救っている。端正かつ淡白なアレンジがメロディの良さを引き立て、的確で抑制された演奏がアルバム全体に品格を与えている。プレイヤーはスティーヴ・ガッド、リー・リトナー、リチャード・ティーなどで、このメンツならそれも納得だ。80年といえばシンセサイザーを多用したエレポップなどが流行り始めていたころだと思うが、ヘンに当時の流行を意識していないのがいい。おとなの粋というものが全体に漂っていて、心地よい。
それからもちろん、それぞれの曲がいいのは言うまでもない。大ヒット・アルバムとなるのもうなずける。特にA面はどの曲もフックが効いていて、一聴して耳に残るメロディばかりだ。ビージーズで一時代を築いたバリー・ギブのソングライティングが冴えまくっている。バーバラも歌が上手いシンガーなので気持ちよく聴けるが、まあ、最後の曲はちょっと力み過ぎかなと思う。
とはいえ、シルキーな感触と上品な甘さが溶け合った上質のポップス・アルバムである。ロック・ファンもたまにはこういうのを聴いてみよう。
バーバラ・ストライザンドのヒット・アルバムをご紹介したい。発表は1980年、プロデューサーはビージーズのバリー・ギブ。収録曲がグラミーを授賞したりもしている。私はこのアルバムをリアルタイムでは知らないしバーバラ・ストライザンドのファンでもないが、「Woman in Love」を聴いてみたらよく知っているメロディだった。多分、当時あちこちで流れていたのだろう。
作曲はすべてバリー・ギブもしくはバリー・ギブと誰かの共作で、バックコーラスもビージーズでお馴染みのあのファルセット・ヴォイス、デュエットも2曲あり、言ってみればバーバラ・ストライザンドとバリー・ギブのコラボレーション・アルバムである。2人が抱き合って写っているジャケットがそれを象徴している。
この2人の持ち味から想像できるように、曲はちょっとオールド・ファッションな、なつかしい感じがするポップスである。メロディ重視で、メロウで、哀愁があり、歌唱は豊かな感情表現を身上とする。ヒップホップやテクノ以前の音楽だ。バリーが作る曲は当然ながらビージーズっぽさが露骨に漂っているが、この曲調とバーバラの歌唱も相性は悪くない。ビージーズのメロディというのはちょっと独特の譜割りだったりするが、ちゃんと歌いこなしていて、違和感を感じさせない。
しかし、ただそれだけなら80年代の古いポップスとして陳腐化してしまうところだろうが、このアルバムはアレンジと演奏の良さがそれを救っている。端正かつ淡白なアレンジがメロディの良さを引き立て、的確で抑制された演奏がアルバム全体に品格を与えている。プレイヤーはスティーヴ・ガッド、リー・リトナー、リチャード・ティーなどで、このメンツならそれも納得だ。80年といえばシンセサイザーを多用したエレポップなどが流行り始めていたころだと思うが、ヘンに当時の流行を意識していないのがいい。おとなの粋というものが全体に漂っていて、心地よい。
それからもちろん、それぞれの曲がいいのは言うまでもない。大ヒット・アルバムとなるのもうなずける。特にA面はどの曲もフックが効いていて、一聴して耳に残るメロディばかりだ。ビージーズで一時代を築いたバリー・ギブのソングライティングが冴えまくっている。バーバラも歌が上手いシンガーなので気持ちよく聴けるが、まあ、最後の曲はちょっと力み過ぎかなと思う。
とはいえ、シルキーな感触と上品な甘さが溶け合った上質のポップス・アルバムである。ロック・ファンもたまにはこういうのを聴いてみよう。
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