崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

スポーツも喧嘩も味方

2019年08月19日 06時05分31秒 | エッセイ

 高校野球の観戦が面白いと言ったら驚く人がいた。私にはスポーツは縁がないという印象が強いようである。正にその通りで、高校時代以来スポーツに触れたことがない。野球といっても映画鑑賞のようなものである。なぜこのような無味乾燥な人間になったのか。私のように偏った人間は多いはずである。多様性を欠き、一つにだけに集中するスポーツ人、音楽家なども多い。子供の時からの将棋人生の人もいる。徒弟教育は今も根強く存在する。
 私は観戦に自分の客観性を維持しようとする。昨日は大阪と東京の試合、私とは何の縁のない二つのチームの観戦、ただゲームの面白さで見ている内に片方を応援するような気持になっている。その方が面白い。つまりどちらかを味方をした方が面白い。日韓関係もそうであろう。スポーツも喧嘩も味方、敵をもった方が面白い。危険な話になってしまった。しかしそれが終ったらより親しくなるという貴重な教訓がある。
 


Hong Kong crisis

2019年08月18日 06時53分30秒 | エッセイ

The Hong Kong crisis shows a big message.Confrontation between democratic society and dictatorship, perspective on colonial history, and evaluation of high quality politics.Wilson's self-determinationism is already old.An old colonial state returning to with dictatorship China.What does mean the return of the land of freedom and peace to of Chinese dictatorship? In a multi-ethnic society, it is not a matter of which politiciane dominate, but high quality leaders are required.
 
After Korea was liberated from the Japanse colony, more miserable history continued.I spent those days there.Victims of the Yeosu Uprising, the Korean War, and the Gwangju Incident were much more and more cruel.Should reflect.As long as you are a defender of democratization and peace, you don't mind leaders from any nation.I want to pray that Hong Kong will not be suppressed by Chinese forces.


良質の指導者

2019年08月18日 05時18分56秒 | エッセイ

 香港事態は大きなメッセージを示す。民主化社会と独裁政権との対立、植民地史への視覚、良質の政治への評価など。ウィルソン大統領の自民族統治へのメッセージ民族自決(self-determination)はもう古い。反省的に考えるべきである。旧植民地の国が独裁大国へ返還とは何か、問われている。自由と平和から独裁大国への帰還は何を意味するのか。多民族社会ではどの民族の人が支配するかではなく、良質の指導者は誰かが問われている。韓国は植民地から解放された後により悲惨な歴史が続いた。私はその時代をそこで過ごした。麗水反乱事件、朝鮮戦争、光州事件などの犠牲者は、はるかに多く、残酷であった。反省しなければならない。民主化と平和を守る指導者であればどの民族出身でも構わないと思う。香港事態を注意深く見ている。大国の武力で鎮圧されないように祈りたい。*photo by Asahi News


売春業

2019年08月17日 05時54分53秒 | エッセイ

 今度の「経済戦争」の日韓の合戦をみると現実と夢、理論と感情、内政と外交などが表出されている。ある牧師の説教をオバマ式でYes I can式2045年の話、それが文氏の「光復」という「節」であった。ソウル大の国粋主義史家慎鏞廈氏と戦った安秉直氏中心の経済学派との論戦を繰りかえすような昨今である。その学派の李栄薫氏、李宇衍氏グループが『慰安所管理人日記』を出版・紹介し、私が読解、解説し、『慰安婦の真実』(ハート出版)を出版した。そのイ氏が昨夜プライムニュースに出演した。「慰安婦像はそれ自体が歴史歪曲。性奴隷ではなかった。強制連行や無償で酷使されたと言うのは歪曲された事実。売春業が存在していた朝鮮であえて強制連行する必要がない。そして彼女たちは希望すれば朝鮮に帰れた。かなり高額の賃金が与えられていた。奴隷とは呼べない」と言った。日本ではそれほどショッキングな話ではないが韓国では大変異様な話である。その強さは事実主義である。それは支配者の国籍や民族を超えて考える普遍的な思考である。


新著『日本帝国の植民地を歩く』

2019年08月16日 06時04分52秒 | 日記

 台風直撃情報で緊張し、対備しながら、新著『日本帝国の植民地を歩く』を校正し、送った。編集長は盆休みもなく作業をしているだろう。拙著は私が旧植民地を現地調査して書いたものである。反日感情の一番強い韓国から出発して、現地を歩きながら見たもの感じたものの調査ノートと記録映像をまとめたものである。北朝鮮、サハリン、中国、中央アジア、イギリス、アイルランド、南アフリカへ、また台湾、パラオ、フィリピン、東南アジアへと長期間歩いて感じたものである。
 現地調査ノートと記録映像はまだ眠っているものが多い。今では私が現場で調査したものを遥かに超える報道が溢れる。それにより固い偏見になっているものも多いのではないだろうか。ある韓国知識人に私が北朝鮮で撮った教会や地下鉄の映像を見せた。彼は見る前から宣伝用の施設に過ぎないだろうといった。メディアなどは良い情報源ではあるが先入観を植え付けることが問題である。今こそ良質の教育が必要である。


解放記念日

2019年08月15日 05時51分35秒 | 日記

 今日は韓国の解放記念日である。日本の植民地とアメリカのGHQの占領からの解放である。解放から70余年過ぎても韓国は意識的に解放されていない。暗い時代から明るい「光復節」に変っても歴史から自立していないようである。日本が韓国の旧宗主国であり今は「敵」となっている。大統領は選挙で選ばれたので公約や政策などを実行しようとするのは、ある程度理解できても、民族の運命を軽く扱ってはいけない。戦後、民主国家を築いてきたことを大切に守るべきであり、統一優先政策には憂いが残る。
 マンションのエレベーター点検時間帯、最高気温30度を超える時、12階の我が家まで山本達夫氏が二個のメロンを持って歩いて登ってきた。久しぶりに訪ねて来た。話題は日韓問題を飛ばして彼の専攻の西洋史になった。彼はユダヤ人の労働の質について話した。私が若い時読んだドイツ史専攻の会田雄二氏の捕虜時代の実録の話でフィードバック。彼はまだ若い、いつも純粋な自由人、過去に拘らない。日韓の話は暗く、悲しい。彼の話は明るく、楽しく、嬉しい。


関門花火

2019年08月14日 06時02分51秒 | 旅行

 昨日は我が家でも異様な猛暑を感じた。韓国人二家族を招いて、昨夜門司と下関の合同花火大会を鑑賞した。例年の恒例の行事のようでありながら発展の様子が伺われた。爆竹から花火へ、より美化へ進んでいると感じた。ある方は言った。門司と下関が同時発射であればハモニーはどうであろうと。観衆はただ門司は美しい花火、下関は爆竹的雰囲気である対照を感じているが、二か所の花火がよりハモニーになればと言った。1キロ以内の距離で空で交じり合うことは出来ないか。できないことはないだろう。生活や経済も豊かになればより美的になることを願う。高級化は美化であろう。人も豊かな生活から美しくなれる。


놀다遊び

2019年08月13日 06時01分20秒 | 日記

 盆休みの「休み」とは何だろう。仕事から解放されることを意味する。以前にも触れているが韓国語では「놀다遊ぶ」という仕事を失う失業という消極的意味もあり、語義が広く曖昧である。長い連休に多くの人が労働から解放され遊びに移動する。しかし私と家内は今原稿の校正に没頭している。労働から解放されていない。昨日原稿の中の写真キャプションに無駄な時間をかけた。広島で被爆に関する国際シンポジウムを主催した時の写真の日付が不明、探すのに長い時間がかかった。結局日記から2001年12月22日であることを確認した。その後に日付の入った写真も出て来た。嬉しかった。無駄な時間か、つまらない労働か、そして喜び。何事も探して見つかるまで繰りかえす私の仕事は何だろう。놀다遊びに近いかも知れない。

。。


「ひまわり」

2019年08月12日 05時25分59秒 | 日記

 お盆休みの道路渋滞でで、数分音楽会に遅れてしまった。遅刻は教養のないこと、私としてはめずらしい。毎年招待を受けるチャリティコンサート、ソプラノ、バイオリン、ピアノによるハーモニー演奏会で楽しんだ。大型ホールはほぼ満席、ひまわり主催の9回目のホームレス支援チャリティ音楽会であった。多くの住民と知り合いに会った。下関の親しい友人の一人、穴見幹男氏は介護用具会社「ひまわり」の社長、その一家のショーとなった。氏の娘穴見めぐみさんのピアノ演奏と小さい息子も登壇となるハプニングとなった。演壇正面先にいた子供が演奏者の母親と同席して演奏が続いた。ホームレス支援の奥田知志牧師は穴見氏の娘と孫、その家族、聴取者が一つの家族になったような空間だったと評価。引きこもらず繋がる音楽の力というお話、良い説教であった。曲目のなかのチャールダーシュ、私の古稀記念会で演奏してくれた人と、彼女の演奏を思い出した。


<죽어서라도 평가 받고 싶어서>

2019年08月11日 05時31分11秒 | 研究業績
先週仁川空港に出迎えにきてくださった民俗苑ホン・ジョンファ社長と車中で対話したことが印象に深く残っている。 私がなぜ今高齢にもかかわらず執筆するのか弁解のような自慢話のような一言<死んでからでも評価されたい>と言うと、彼がすぐ<すでに評価されている>と話しをしてくれた。彼のフィードバックに感謝した。彼の言葉が大きい慰めになった。
一昨日夜放映された<サハリン、光復は来なかった>を見た人から私のインタビューに良いコメントをしてくれた。そして昨日担当取材したKBSイ・ジョンフン記者から感謝のメールがきた。 その中で

 初めに申し上げたようにドキュメンタリー企画意図は反日感情をそそのかさないで悲劇的な歴史を記憶して記録するために国家の責任を問う方向で製作しました。意味のあるインタビューと資料提供してくださって心より感謝申し上げます。
 
 <反日感情をそそのかさないで>という話に、私は感激した。 今のように日韓関係の悪化の中では珍しい言葉である。

 지난주 인천공항에 마중 나와 준 민속원 홍종화사장이 운전하면서 대화를 한 것이 인상에 깊이 남아 있다. 내가 왜 지금 고령에도 글을 쓰고 있는지 변명같지 않은 자랑같은 한 마디 <죽어서라도 평가 받고 싶어서>라고 하자 그는 대뜸 <이미 평가 받고 있다>고 말했다. 너무나 감사했다. 나에게 험구가 들려와서 한 말인데 그가 진지하게 말해 주어서 큰 위안이 되었다.
 그저께 밤 방영된 <사할린, 광복은 오지 않았다>를 본 사람들로부터 나의 인터뷰에 좋은 평가를 해 주었다. 그리고 담당 취재한 KBS 이정훈 기자로부터 감사의 메일이 왔다. 그 가운데 
 
   처음 말씀드린 다큐 기획 의도처럼 반일 감정을 부추기지 않고 비극적인 역사를 기억하고 기록하기 위해 국가의 책임을 묻는 방향 으로 제작했습니다. 의미있는 인터뷰와 자료 제공해 주셔서 진심으로 감사드립니다.

<반일 감정을 부추기지 않고>라는 말에 나는 감격할 지경이다. 지금과 같이 일본때리기에 집중하고 있는 그 방송에서 이런 말을 들을 수 있다는 것만으로도 감복할 정도이다. KBS뿐만 아니라 한국 정부, 사회운동자들이 이런 태도를 본 받기를, 그리고 일본도 자중하기를 간절히 바란다. 


暑中見舞い

2019年08月10日 07時09分18秒 | 日記

 台風の間接影響で涼しく暮らしている。日韓の話では愛することを知らなさそうな顔が頻繁に出る。ソウルなどへ誘いの電話もあり、嬉しい。「悪化」と言われている中、嬉しい言葉ではあるが動きたくない。もう高齢であろうか。マンションから花火を楽しむことで満足しよう。
 多くの方からの暑中見舞いの挨拶やお土産に感謝する。今日は8月10日盆休みに入ろうとする。810を拙著出版社のハート(810)、逆順で「れいわ」(018)と、ハート出版社長の面白い絵(写真)の入った長野のワッサー、また上水流君から夕張メロン、上田君のジャムやドレッシング、コラムを書かせていただいている新聞社からのビール、そして沖縄の許さんからはマンゴーなどが届いた。愛されていると実感する。


韓国の反日と日本の嫌韓の質

2019年08月09日 05時41分36秒 | エッセイ

 数日前東亜大学で私が長く講義をしていた「観光人類学」の科目が無くなると書いたが、その「観光人類学」の創始者といえる下関の西高、そして東大出身である山下晋司氏が昨日読書会に参加して、インドネシアのトラザ葬制に関する研究の動機に関して話をした。

 また悪化一路の日韓関係については韓国の過剰反応、日本はやるべきことをしただけで韓国が反日一色になっていく異様な風景として理解しているメンバーが多い。その時韓国のテレビ局から私にインタビュー要請の電話が入ってきた。それも話題にした。山下氏は韓国の反日と日本の嫌韓の質はどうかと質問。韓国の親日と日本の親韓については、話せると思っている。韓国の解放記念日は日本の終戦記念日であり、相反する隣国関係、今後も悪化と友好が繰り返し続くのだろう。


李栄薫ソウル大名誉教授

2019年08月08日 06時24分55秒 | エッセイ

 今朝開いたfacebookで驚くべき文を発見した。青瓦台民政首席職から退き、ソウル大法学専門大学院に復帰した趙国教授が評価した李栄薫ソウル大名誉教授の著書に関するものである。李先生がベストセラーとなった本について「ゴミのような安っぽい本」「日本政府の主張をオウムのように繰り返す言動をする」「売国親日派」と非難されたことについて、強く抗議する文である。

 数年前、私は、日本人学者たちと同行してソウルプレジデントホテルで李先生の話を長く聞いたことがある。彼は慰安婦については一言も触れずに経済史について、日本の植民地と関連して、韓国経済の発展過程を説明した。
 私は彼の話を聞いて親日派的な印象は全く感じることなく、研究者として当然の結果を述懐しただけの印象を受けた。ところが韓国ではその程度の言葉でも親日派と非難されるということを私は知っている。愛国者となる非常に簡単な道は日本の悪口を語るだけで良いからである。


친일 곤욕

2019年08月08日 05時30分50秒 | エッセイ
 아침에 연 facebook에서 놀라운 글을 발견했다. 청와대 민정수석 직에서 물러나 서울대 법학전문대학원에 복직한 조국 교수가  "구역질 나는 책"이라고 비난한의 저자 이영훈 서울대 경제학과 명예교수의 글이다. 그가 써서 베스트 셀러가 된 책에  '쓰레기 같은 구역질 나는 책' 일본 정부의 주장을 앵무새처럼 반복하는 언동을 한다며 "부역 매국 친일파"라고 비난한 것에 대해 이 교수는 우선 말버릇을 어디서 배웠나라고 강하게 반발했다.
 수년전 나는 일본인 학자들과 동행하여 서울 프레지덴트 호텔에서 그의 말을 길게 들은 적이 있다. 그는 위안부에 대해서는 한 마디고 하지 않고 경제사 쪽으로 일본식민지사와 관련해서 한국 경제의 발전 과정을 설명하였다. 나는 친일파라는 인상은 전혀 느끼지 않았다. 연구자로서 당연한 결과를 술회할 뿐이었다. 그런데 한국에서는 그 정도의 말도 친일파로 매도되는 것을 나는 몸으로 알고 있다. 애국자가 되는 아주 쉬운 길이기 때문에 일본에 대해 욕을 맘대로 할 수 있다.
 낙성대연구소가 중심으로 정독하여 낸 위안부 관리인의 일기를 일본어로 읽고 해석한 책을 내었다. 그것으로 수 차례나 모욕을 당했다. 그러나 다행히도 연구자로부터 모욕의 말을 듣지 않고 있다. 이번 서울 여행에서 내가 일본에 직장을 구해주어 정년까지 한 연구자가 뒤로 나를 친일파라고 악선전하면서 나의 강연과 출판을 방해한다는 것을 알았다. 친한 살사람의 배신에 놀라웠다. 그러나 나는 어느 한 쪽 즉 친일이나 반일에 속하지 않기 때문에 언제나  당하는 것이고 익숙해 있을 뿐이다.
 
 

「대한민국이 이깁니다」(大韓民国が勝ちます)

2019年08月07日 05時41分56秒 | 日記

 「대한민국이 이깁니다」(大韓民国が勝ちます)という大型立て看板が気になること以外韓国で異様な雰囲気は感じなかった。市庁(旧京城府舎)と広場が見下ろせるホテルでもソウルは平穏であった。旧友の有名な評論家と朝食、弟子の大学教授と昼食、ただメディアと政府の反日態勢であろうと。
 
仁川空港のターミナル2は新しい。親切に手続きを助けてくれて気持ちよく進んだが自動チェックに入って両手を上に上げてやはり捕虜扱いのようにされた。厳しくチェックされ、信用カードなどを見えないところに持っていてから返すなど不思議なチェックに気分が悪かった。
 楽器演奏が行われているのでただ聞いていた。その時、英語で対話と日本文のアンケートに応じた。新ターミナルや音楽演奏に関して評価に関するものであった。私は大満足、肯定的であり最高点にマークした。不快なチェックとは全く関係せず肯定的に反応した。内心、私の客観性がテストされたように感じた。
 朝食の時の対話、李氏の言葉を思い出す。民俗学の後輩たちの中から私の客観性、中立的な研究態度に親日的だという言う人がいる。中には私に恩恵を受けた人もいるという。それは彼らが反ソウル大学派的であり、郷土史家的な民俗学になっている現状であろうと指摘した。やはり有名な評論家的なコメントであった。福岡空港到着は台風の影響で遅れ、夜遅く帰宅した。