崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「冥界婚」

2018年12月11日 07時44分46秒 | 講義

 昨日のワンアジア講座ではビジュアルフォークロア代表、監督の北村皆雄氏が担当した。
 私は北村監督との出会い、1970年代以来、共に調査旅行、ドキュメンタリー番組制作など多くのことをしてきた。彼を通して私は日本の多くの映画人と知り合った。1999年哭き放題の巫俗儀礼を映画「冥界婚」として製作した。その作品には私の名前も隅に記されているが目立つことはない。しかしいつも私は自身作であるように嬉しく、宣伝している。「冥界婚」をもって数回彼とトークショーをしている。それは韓国東海岸の巫堂が司祭した死者同士の結婚式で、受け入れ難い悲劇に直面した家族の心を癒す儀礼と芸能者集団の貴重な記録である。
 昨日の講義ではインドでのターミナルケアというか、臨終から葬式までの貴重な映像を流し、韓国のシャーマン儀礼、日本の死者との出会いの年中行事の映像を見せてくれた。映像が溢れる時代の中の一つの映像とはの片付けられない貴重な,迫力を感ずる。それは映像をとるために準備、交渉、撮影、編集過程が混合して映ってくるからである。
 「冥界婚」を下関と韓国でも上映会をし、彼とまたトークショーをしたい。