崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

鉢巻

2016年02月20日 05時54分12秒 | 旅行
 気合を入れるために職人や選手などが頭に細長い白い布のはちまきをする。私も国民学校時代に運動会ではよく鉢巻をした覚えがある。それは日本風であるとして消えたが今はどうなっているかは知らない。それに似ている各種ストライキには男女問わず鉢巻をする時が多い。私が調査した韓国東海岸のムーダンの既婚女性は儀礼の時鉢巻をする。それは一般的ではない。
韓国ドラマを見る人は良く分かっているだろう。母親が頭が痛い時、主に姑が嫁に怒ってファピョン(禍病)になった時、一種のハンガーストライキの時に使用する。今見ているKBSワールド「嫁の全盛時代」には3代姑嫁の話に嫁でありながら姑である母が娘の恋愛に怒り、鉢巻をして横になっている。このファピョンは精神的な病気ではあるが本当のものではなく、ストライキ性が強い。それは反抗の誇示でありそれに対応する、カバーする人が要る。これは男性にはない、女の嫁生活の辛さを物語っている。家族のこの辛い姑嫁生活が長い歴史を持って続けられてきたのはなぜであろうか。長い年月の辛い僕生活を我慢して、自ら暴君のようになるということが底力であろう。辛い時代を克服して権力を握ると暴力化する論理である。若者に「苦尽甘来」(苦労の後に楽が来る)を教えるのは如何に恐ろしいか。