崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

暴力、体罰、武力、軍事力

2016年02月05日 05時15分17秒 | 旅行
韓国慶南大学校の張竜傑教授がお見舞いに来られた。彼を迎える集まりが自然にできた。本学の学長、副学長、石本社長に慶南大学の総長からのお土産が渡された。彼は福岡空港では韓国人が氾濫するほど多かったが、韓国の経済の困難さや日本との関係の悪さを語ってくれた。経済難と海外旅行の矛盾が話題になった。私は借金しても優雅に暮らす韓国の知人などをよく知っているので平然としていた。夕食では私の健康回復も話題になって特に私のハードなスケジュールを懸念していた。丁度その時山口新聞の佐々木氏から講演依頼の電話があった。残念ながら東京の講演とダブって断らざるを得なかった。彼は言う。先日東京へ講演に行ってきたのを知っていて、また行くのかと驚く反応であった。今日はもう一人の教え子が韓国から来ることになっている。
 昨日は試験期間中ではあるが講義と試験を行った。韓国からの男子留学生4名が兵役のために帰国するという。そこで私の軍の訓練話を披露した。私の一生で一番残酷なことをやったことを告白した。将校として軍の階級主義に染まらず人格的に兵士を紳士的に扱った。それが彼らに呑められて無力な上官とされた。私の夜勤中、兵士たちが軍律を守らず私は大変困った。それで感情的ではなく、一人一人に悪さを納得させて最大の残酷な方法で体罰を与えた。その噂が一気に広がり秩序がはっきり整然となった。私はショックであった。暴力の大効果に驚いた体験であった。暴力は麻薬のような効果があった。しかし本当に暴力、体罰、武力、軍事力は必要であるのか、銃を持つことの当否など根本的な問題点を学生たちに提供した。