崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

『世界で一番売れている薬』

2016年02月18日 05時20分36秒 | 旅行
 長く座って作業するのに不便さを感じている。体重減量によって臀部が痩せてクッションが薄くなったからである。おばあちゃんたちが座布団を持って歩くのを目撃したことを想起する。若干太りたいと思ったところ先週二人の医師からメタボリックシンドロームの薬のスタチンを勧められて服用中である。池田先生は『世界で一番売れている薬』を紹介してくれた。早速購入して読み始めた。私は肺結核でストレプトマイシンとパスジットに救われたが、結核時代が過ぎ、メタボとコレステロール時代になって「スタチン」が有効と認識され有名になった。
 全世界で3000万人が飲んでいる「奇蹟の薬」、それが体内のコレステロール値を下げる高脂血症治療薬「スタチン」である。動脈硬化の治療にいまや欠かせない「世界一有名な薬」となっている。それを発見したのが日本人遠藤章博士である。その「創薬」の物語が書かれている。その話は伝記式の叙述で面白くない書き方だと思っていた時ハエトリシメジの話に驚いた。私が子供の頃、知っていたハエトリキノコ(写真)の話である。ご飯にそのキノコを混ぜて置いたものを食べたハエが死んでいたことである。この話を時々同年配の日本人に聞いても知っている人がいなかった。昔の話であった。しかし私はその現場を数年前サハリンで目撃した。
 好奇心の強かった少年遠藤がスタチンを創ったのである。ハエトリシメジからスタチンへの物語りとして読んでいる。