崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「独島体験館」

2014年10月29日 04時15分19秒 | 旅行
昨日ソウル市内にある東北アジア財団の展示館「独島体験館」を観た。韓国近代史が専門の最高権威者の原田環先生の説明を聞いた。今までこのような展示などを観てもあまり関心がなかった。それは客観的ではないという私の偏見のようなものがあったからである。私は国境意識とは近代国家によって意識が始まり強化されたと思い、1905年独島(竹島)が日本に編入されたことに絞って観た。韓国側はこれは日本の強制編入としてそれを認めるわけにはいかない。ここに韓国側の矛盾が発生する。「強制による編入」といいながら戦後韓国が武力によって独島を占拠したのである。1948年日本より早く独立した韓国が占拠したということ。
 原田先生曰く、日本は1952年サンフランシスコ講和条約によって独立国家と認められたが、その間日本は主権行使ができず韓国が独島を先拠し、支配するようになったがそれは無効だということである。ただサンフランシスコ条約では独島は日本の領土と認めたということに韓国側は日本の猛烈なロビー活動によってそうなった(연합국, 샌프란시스코 '대 일본강화조약'에서 일본의 맹렬한 로비로 인해 독도 누락)と説明する。そうなるとこの展示会で見所は連合国、サンフランシスコ条約での竹島が日本領になったということである。しかしその展示や解説書にもその点については触れていない。そこで私はこの展示は客観性がないと判断した。
 このような類のものはここだけではないだろう。日本でも多くの博物館や展示施設がそうかも知れないと思う。私は長い間韓国の反日、最近は日本での嫌韓など偏見の塊のような現象にあきあきしており日韓ともに嫌な感じを持つようになっている。いつも肯定的な姿勢を持つように努力してきているが、今になって否定的なネガティフ人間になるのではないかと自戒している。もう一回、改心の契機がほしい。