崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

怒りの文化

2014年10月24日 05時25分44秒 | 旅行
 昨夜韓国のドラマの中で気が強い女性が可愛い女性に怒り、塩辛を頭に引っ掛ける場面をみて私は怒った。二度と韓国のドラマを見たくない気持ちになった。禁忌画面にしてほしい。考えてみると韓国には「怒りの文化」もあるのではないだろうか。韓国のドラマでは怒る場面に食卓を引っくり返し、家具や携帯などのも壊しながら暴れる。そして酒を飲むパターンが決まっている。そのような怒り方は古く、それほど変わっていない。私の母はそのような行動にいつもサンノム(卑賤の奴)だと非難してヤンバン(品の高い人)はそうしないと言っていた。日本でも以前はこの様な場面もあったが、いまはほとんど見られない。そうなると日本人はヤンバンになったのだろうか。
 昨日の読書会では今読んでいるビルマの戦争日記と関連して第二次戦争のビルマのドキュメンタリー映像を見て感想を話し合った。私は日本が明治維新以降軍国化して飛行機や戦車、近代的な武器を作り、戦争の戦略も現代的な戦争の画像について語った。二人の日本人からはこのようなプロパガンダ映像は戦後タブーとされて見ることもなく、私から近代的な日本軍と言われたことは初耳だったと驚いていた。今は自然災害が怖い。しかしそれとは比較にならないほど何千倍以上の破壊に「万歳」をしてきた日本であったことを反省すべきである。
 今日本では植民地研究が盛んであっても植民地や戦争へのタブーをもって積極ではないことが理解できた気がした。それは戦後の日本の教育が戦争を具体的に反省したわけではなく、戦前と同様、頭での東洋平和と反戦平和主義者への教育であったからではないか。私は日本の戦争に怒り、戦後の教育に怒る。