崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

最年少受賞

2014年10月17日 05時33分59秒 | 旅行
 ノーベル平和賞が17歳のパキスタンの女子学生に授与された。聞いて唖然とした。平和賞は政治的な意味が大きいということを認めても大きく疑問を持つ。日本でいうと未成年に授与したことになる。功績より未来向け、あるいは女子教育、イスラム過激派へという国際的な状況から平和を願っていることのメッセージは大きい。しかし賞は功績への評価であろう。つまり未来ではなく、過去に関するものである。過去をもって未来を展望することはもちろんである。しかし今度の場合は、極端に言うとイエスの誕生を祝う宗教的な意味にはなるかもしれないが平和賞の受賞の対象にはならないと思う。伝統的には英雄は神秘的な誕生、天才的少年から英雄へという古いパターンがある。
 賞は世俗的であり無視した人もいたが、実はそれを目指すような人や国家も多くあって無視することは出来ない。世界的に賞を目指すロビー活動が激しい。オバマ大統領が当選したことが契機に受賞された時に趣旨に対する異見も多かった。平和賞は平和への活動の注文式の受賞ではない。今オバマ氏は良し悪し問わず爆撃の責任者のアメリカの大統領である。受賞された方には失礼ではあるが、平和賞の委員会は再構成の必要があると思う。