崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

悪評を書く人

2012年02月22日 06時13分58秒 | エッセイ
今朝のブログはgooのメンテナンスで遅くなった。その代わりにフェースブックに知人の文化人類学者太田心平氏の記事にコメントを書いたのでそれをここに紹介する。彼の投稿文は次のようである。

 私が某大学で担当していた「文化人類学」という講義の感想が、某情報提供サイトに出ていた。今にも増して未熟な内容だったにも関わらず、好評が多くて驚いた。でも、もっと驚いたのは、たった一つの悪評が意味すること。「わけがわからない。興味のない人には無理です。先生は若くておもしろいけど・・​・レポートも苦戦。その上、出席不足で落とされてしまいました。」

 私は本欄でも以前数回書いたが、私は長い間教壇に立っており、そのようなことは多い。講演などをしたら礼状と一緒にアンケート文を同封して送れてくれる。無名の文で好評が多いが中には悪評が入っている場合もある。二つ最悪なものが忘れられない。拙著『韓国民俗への招待』(風響社)の序文にも書いたことがあるが「朝鮮人帰れ」であり、もう一つは「この人を貴大学に採用しないで」なとであった。言葉を忍ながら書くには放題なのか。実は文字に残すことが大変であろう。
 そのような人はネガティブな人、成績の悪い人、失敗がちな人が多いことが経験的に分かる。上の文中にも「レポートも苦戦。その上、出席不足で落とされてしまいました。」というのがそれである。しかし教育者はそのような学生に知識だけを教えようとせず、そのネガティブな態度を肯定的に変えようとするのが使命であろう。