崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

「Kikkoman」醤油

2012年02月05日 06時11分49秒 | エッセイ

昨日中国・延辺大学の金俊副教授の家族3人と終始過ごした。小学4年生のしんちゃんが久しぶりに我が愛犬のミミとの再会であった。以前に来た時は初めに怖がっていたが一瞬に好きになって「連れて行きたい」と言ったのに同様に今回も初めは怖がっていた。結局帰りの時には「ミミに子供を産ませてください。ミミの赤ちゃんを連れて行きたい」と言った。金君は広島大学に留学し、精華大学の研究員を経て元の職場である大学に戻った。清末の思想の研究をしていて私とはマテオ・リッチ、康有為などの思想や宗教が話題になって時間があっと言う間にすぎた。
 金君夫婦には我が夫婦がモデルになっているという。特に家内の内助を例にすることが多いらしい。二人は時々拙著を引用しながら話をした。家事はもちろん出退勤の運転、文書作成など一切の献身的な内助を金君は時々口にするという。家内の車でショッピング、功山寺に案内した。スーパーで買い物の時金君の奥さんが私に日本の醤油を勧めてくれと言う。拙著のエッセー集を読んで、韓国で残った日本の味と言及したのを思い出したのである。「Kikkoman」醤油は植民地朝鮮で広く定着して、戦後センピョウ(샘표)醤油として激しい反日時代でも韓国に残っている。私の味(?)は残るものがあるだろうか。