崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

下関広域日韓親善協会と済州島

2011年07月14日 05時57分47秒 | エッセイ

 下関広域日韓親善協会と済州島との姉妹提携に参加した。提携式には日韓の通訳を通して行なって祝電の披露は特に長く感じた。参加者の半分はおそらく日韓両国語のバイリンガーで、また3分の一は韓国から来た人などであり、国際化の難しさも実感させられた。祝電の文章が長かったのが特徴である。ファクスなどできた演説文のような長い文であり、通訳が続いて長くなったと思う。電報とは文字の数で計算する短文時代の象徴的なものであるのに長文時代に変わった。これからは電報の演説文をきく時代になるのだろうか。
 済州島は自然遺産になったという。私は以前新婚旅行のメッカとして済州島に一ヶ月ほど滞在しながら調査したことがある。その後韓国人の新婚旅行先は海外へ代わったと思ったが、まだつづいているという。それは済州島を観光化する政策と努力によるものであろう。済州島には陸地とは異なった村の守り神としてドルハルバン(石偶像:写真)が47個残っている。これには古く鳥居竜蔵などが注目し、戦後韓国では民俗文化財として宣伝して観光化に利用した。新婚さんがこの石像に触り祈ると子孫繁栄するというように観光化と結び付けている。古い素朴な民俗を知っている私には笑えるが、文化も都合よく変化させられていくように感じた。