崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

文は人なり」

2011年07月03日 06時03分41秒 | エッセイ
 新刊拙著の『雀様の学問と人生』(韓国語:참새님의 학문과 인생)を寄贈してからの返答感想が届いている。「雀様」への手紙も受けた(写真)。今度だけではなく、感じていることは返答なしのはそれでよいが、大体は「見た」「読んだ」の二つである。まずこちらで読むことを期待して厳選して送り返答をいただく重要なコミュニケーションである。今度の新作はエッセイ集であるので反響は早い。その返答からもその人が見える。ある人は「そのままの自由な人」、またある人は「在日の寄留者」など重要なポイントをおさえコメントを送ってくれた。また一気に読んだとか面白かったとか、いう人が多い。なにが面白かったかは言ってくれない。前回と今回も送っても返答のない人がいる。私が何か敵対されているのか心配である。あるいはその人に健康上の問題などがあるのではないかなどの心配まで及ぶ。
 私も人から著書などをいただくことが多い。その度少なくとも目を通して重要な部分を理解をした上で返事を書くことにしている。したがって時間がかかる。まだ返答をしてくれた人からは本当によく読んでコメントが来ることを待つ気持ちである。多くの人からは文章が上手いといわれたりするとそれだけでエッセイストになれた気分になったりする。しかし文章とはなにか、その人の人格だといわれる。わが家の壁には元法政大学学長の中村哲氏の親筆「学は人なり」という額がかかっている。「文は人なり」と読み替えてみる。