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芭蕉の俳句(179)

■旧暦4月26日、金曜日、

(写真)立ち葵

毎日、時間に追われるので、息抜きしないとやっていられない。息抜きは、朝の散歩と決めている。ボーっと何もせず、ただ歩いて、気に入った風景をデジカメに収める。ときに俳句を作る。無心に歩いていると、歩くことはただ歩くこと以上の意味があるように感じるときがある。過去を遡っているような気分になることがある。




生きながら一つに氷る海鼠かな
  (続別座敷)

■元禄6年作。この句は、以前から、対象の把握の仕方に凄味を感じていた。楸邨に雉子の眸のかうかうとして売られけりがあるが、芭蕉の句の系譜にあるように感じる。両者ともに、対象を非情な眼差しで捉えているが、そこに対象の命のありようばかりか、人間の命のありようが現われていて、とても惹かれる。
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