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芭蕉二句

■旧暦4月7日、日曜日、のち、母の日

(写真)Untitled

今日は、先生も出席される句会だったのだが、雨で体調悪く、欠席した。体調管理は、気圧に影響を受けるので、なかなかやっかいである。

兼業するようになって、慣れない背広を着ているのだが、ネクタイというのは、なかなか面白い。ネクタイには季節感があるのだ。背広にはもちろん、春夏と秋冬の違いがあるが、ネクタイにもそれがあてはまる。初夏のネクタイというのがあるのである。



ぼーっとしたいときには、俳人の随筆を読むに限る。今は、波郷の随筆を読んでいるのだが、その中に、知らなかった芭蕉の句が出てきた。波郷が木曾を訪れたときのものである。


桟や命をからむ蔦かつら


■桟(かけはし)。元禄元年。更科紀行、木曾路にて。蔦かつらで秋。画像が鮮明で、「命をからむ」という措辞に惹かれた。命がけの断崖にかかる桟に紅葉した蔦かづらがからみついている。そこを渡る旅人も同じ気持だろう。


送られつ送りつ果は木曾の秋


■元禄元年。更科紀行。人々との別れを詠んでいるが、人生そのもののような気がして惹かれた。「さよならだけが人生だ」「木曾の秋」の措辞もなんとも言えない味わい。鄙びた中の華やぎ。
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