今年もアメリカのジョルジュ・サンド学会 The George Sand Association (https://gsa.hofstradrc.org/)から、年次発行しているNewsletter に掲載するので昨年9月から今年にかけての業績を知らせるようにという案内が学会員のもとに届きました。
1年はあっという間に過ぎてしまいます。論文を書いたり、口頭発表の準備をしているときは、それに集中していますが、一旦終わってしまうと、あの苦しみをすっかり忘れてしまいたいという気持ちが働くのか、案の定、1年も経つと何を書いたんだっけ、と記憶があいまいになっているのに気づき、慌ててあちこち探してみるという有様。
そんなこんなで本棚やネット上を探して自分の分を調べてみると、この2年ほどは、サンド研究に関し次のような論文発表をしておりました。
一昨年のサンドと音楽に関する論文に比べ、昨年のものは、研究テーマの範囲を広げすぎている、タイトルの付し方が適切でない、さらに、19世紀は科学と哲学の関係に特筆すべき事情があったとはいえ、III,IV,Vは削除し、次稿に廻すべきだったなど反省することしきり。次回はもう少しましなものを書くよう努めることにいたしましょう。
「ジョルジュ・サンドと自然科学ー妖精の国の物語『祝杯』を中心にー」
George Sand et les sciences naturelles : autour de La Coupe, nouvelle qui se déroule au pays des fées
はじめに
I. ジョルジュ・サンドと自然科学
II. ジョルジュ・サンドと科学者たち
1. 科学とジェンダー:ツーセックス・モデル論の落とし穴
2.『アンドレ』(1835)とエチエンヌ・ジョフロワ・サンチレール
3. サンドはダーウインの進化論を肯定したか
III. 『祝杯』サンドの哲学思想
IV. 死後の世界:輪廻説
V. 輪廻転生説と死
おわりに
著者
西尾, 治子(Nishio, Haruko)
慶應義塾大学日吉紀要. フランス語フランス文学 (Revue de Hiyoshi. Langue et littérature françaises). No.64 (2017. 3) ,p.59- 83.
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「ジョルジュ・サンドとポリーヌ・ヴィアルド : 「往復書簡」にみる音楽と文学の融合」
George Sand et Pauline Viardot : entre musique et littérature, un lien étroit décelé au fil de leur correspondance
はじめに
I. ポリーヌ・ヴィアルド
II. ジョルジュ・サンド/ポリーヌ・ヴィアルド往復書簡
III. 文学と音楽の融合プロジェクト
おわりに
著者
西尾, 治子(Nishio, Haruko)
慶應義塾大学日吉紀要. フランス語フランス文学 (Revue de Hiyoshi. Langue et littérature françaises). No.60 (2015. 3) ,p.29- 52.