花撒きつつ魂魄翔け抜ける束の間を寄り添ふやうにそのシンフォニア
聖堂前雪に何度もこぼしゆく王女の青き万年筆インク
その朝はなんびとも通らざりし雪道に誓約のためのインクはあをし
鐘楼はその朝重く打ち鳴らせり 西塔の無人なる白き無線機
万年筆、はて万年筆、とノートにすべらす大叔母魔女の古き計算尺
ひとときの追悼劇は閉じられて舞台に回る小さき観覧車
聖堂前雪に何度もこぼしゆく王女の青き万年筆インク
その朝はなんびとも通らざりし雪道に誓約のためのインクはあをし
鐘楼はその朝重く打ち鳴らせり 西塔の無人なる白き無線機
万年筆、はて万年筆、とノートにすべらす大叔母魔女の古き計算尺
ひとときの追悼劇は閉じられて舞台に回る小さき観覧車