モノ作り・自分作り

東横線 元住吉 にある 絵画教室 アトリエ・ミオス の授業をご紹介します。
美術スタッフが、徒然に日記を書いています。

柔らかな雰囲気を纏う

2023-08-24 00:00:45 | 大人 油絵・アクリル


鳥光 油彩

最近豆腐ばかり食べています。マユカです!今回は鳥光さんの油彩画をご紹介します!

ふかふかのクッションにゆったりと座るネコ。まん丸の瞳がとてもかわいらしいです。毛並みのふわふわとした質感に思わず顔を埋めたくなってしまうようなリアリティを感じるこちらの作品。実は鳥光さん初めての油絵で、愛猫を描かれました。ざっくりと塗り重ねられたクッションと背景に対し、繊細に描かれた猫ちゃんは背中の毛並みと顔周りの毛並みの対比がされ、背中のふわふわサラサラとした毛に対して顔はシュッとスマートに描かれており、猫ちゃんのお顔に目がしっかり寄っていきます。背中はふっくらと息遣いが伝わってくるかのような柔らかさを持っており、手のひらで優しく撫でたくなりますね。顔は目の上の毛やひげの細くしなやかな様子を見れば、その細かさがより分かるかと思います。
ちなみに鳥光さんは以前にもアクリルでネコを描かれています。その時の作品はこちら

こうしてみると油彩とアクリルの描画材による、質感の表現の差がありますね。アクリル絵具ははっきりとした発色が特徴で、ぼかしたり滲ませてグラデーションを作ったりなどという、特にやわらかい動物や毛並みなどの写実的模写にはあまり向いていません。過去作のネコを見ると、細かい毛や広がる毛並みを再現していますが、やはりイラストレーション感は強くなります。

油絵具は乾いた絵具の上に更に塗り重ねたり、乾く前に上から絵具を重ね混ぜることで、柔らかい雰囲気や光、複雑な色の透け感・混ざり合いが自然にでき、よりリアリティをもって描くことが出来ます。島光さんの描写力や観察力がレベルアップしたのはもちろんですが、描きたい作品のイメージによって適した画材を選択することで印象が変わるのです。
アクリルと油彩どちらが描きやすいか?好みでも分かれるでしょうけれども、鳥光さんは油彩の方が気に入られたようで、早速道具を購入されていました。より身近になった油彩で今後は何を描いていくのでしょうか?これからの油彩作品も楽しみです。


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