透明水彩 大崎
岩田です。今回は、大崎さんの作品をご紹介します。こちらは、アクアリウムミュージアムにて撮影した金魚の写真を元に透明水彩で描いた作品です。
下方に見える赤いつぶつぶは、イクラではなく、水槽内に敷かれたビーズ。
これを一つ一つ丁寧に描くだけでも大変でしたが、初めての画材で、ここまで頑張って描いたなーと、只々感心してしまいます。
このような光を反射した点や線のようなハイライトが幾つもあるモチーフを透明水彩で描く場合は、どのように進めていくべきか実に困るものです。ハイライトの部分を紙の白で残して描くのが最良の方法とは考えますが、どうにも白い箇所を残しようがない場合も多々あります。
解決する術の一つに液体マスキングがありますが、これが実に使いにくい!!
筆や竹串など駆使し、マスクしようとしますが、やっている傍から固まるし、筆に纏わり着くと二度と綺麗に剥がれないし、筆を捨てざるを得ません。
そこで大崎さんは今回、最後に不透明水彩でハイライトを描くという手法を取りました。
この場合も、白を只そのまま載せる、強すぎて浮いた印象になってしまうので、多少でも周りを反映させた色を混ぜたりすると良いでしょう。
今回は、脇役のビーズについてのコメントが幅を利かせてしまいましたが、主役の金魚の尾びれも繊細に描かれているのも見逃せません。
次は初の油彩に挑戦する大崎さん。やりたいこと全て、貪欲にやってみて下さい。