古谷 左 アクリル / 右 日本画(岩絵具・パネル貼り和紙)
三つ編みが快適な事に気付きました、一平です!本日は日曜クラスの古谷さんの作品をご紹介します!
左がアクリル、右が岩絵具で描かれています。画材は違いますが季節の変化を作品の流れから感じますね。寒い冬を耐え忍び、ようやく暖かい春が来て蝶が飛び立っていくようなストーリーを連想してしまいます(古谷さんはその気は無いかもしれませんが…)
左の風景画はご自身で撮ってきた写真を参考に描かれています。日本らしい少し重たい雰囲気の雪景色の描写が非常に素晴らしいです。自然の中の雪景色ではなく、住宅街という人工物の中の雪景色を描いているという点が意外と新鮮で見ていて面白いですね。そんな一見すると冬眠中のような静かな絵ですが、よーく見てみると雪の中に足跡があり、ここで生活、もっと言えば生命を感じられます。このように一枚の中に時間の経過を感じさせる物、現象を配置するのは見ている人の想像をかき立てさせますね!
次はこれからの季節にぴったりの爽やかな作品。一枚目とは打って変わって暖かい雰囲気が素敵です。岩絵具は初めて使ったとの事でしたが、疑ってしまいたくなるほど要領を掴むのが早く、日本画初回とは思えなかったですね…。飛んでいるアゲハ蝶の羽根の色分けや重なり合っている部分の、微妙な明暗の差が丁寧に描かれています。アゲハ蝶という小さい生き物をここまで大きく入れた事もダイナミックで気持ちのいい構図を作るのに一役買っていて、一枚目でここまで伸び伸びとした物が出来上がった事が凄い…。古谷さんはキチンと物事を理解してから進めるタイプだと絵を見て思っていたので、こういった思い切りが見えて新しい一面が見えた気がして嬉しいです!
筆が早く、ご自身で考えられた事をどんどん実践していく古谷さん、現在はまた新しい日本画を制作しています。次の作品が既に楽しみです!