オバラです。先週で本年度の小学校受験の試験が全て終了しました。明日の慶應初等部の発表をもって長かった緊張の日々が終わります。
年長児のご家族の皆様、本当にお疲れ様でした。明日でようやく解放されますね。子どもの成長においてとても大切で貴重な時期にあたる小学校受験の為の準備期間は、きっとご家族の皆様にとっても有意義な時間になったことと思います。少なくともアトリエにお出でになるご家族の方々は、どのような結果であっても「親子の疲労感にしかならなかった悲惨な思い出」ととらえていらっしゃる方は存在しません。報告のご挨拶を頂いても、皆様晴れやかにお出でになられるのが印象的です。
今回の受験では、一人とても思い出深いお子様がいます。年中に上がる前に初めてアトリエに来た時お母様がおっしゃったのが「幼稚園の先生から、授業でリンゴを描かせた時『リンゴが描けなくてごめんなさい』と泣くんです。できない事があっても謝らなくていいのよと諭しましたが、この劣等感は他にも影響するので、今の内になんとかしてあげた方がいいと言われて…」とプライベートレッスンを受講されました。
そんなクレヨンを持ったまま、話も出来ずにシクシク泣いていた男の子が、先日の幼稚舎の試験では…
「ジュースのデザインをしたんだけど、僕はうちで飼ってる片腕がもげちゃったカマキリの絵を描いたんだ。先生に質問されたから『自分で餌が取れないから、僕が虫を取ってきてあげるんです。毎日大変なんです!だから腕が出てくるジュースがあったらいいなと思って。』って言ったよ。それから別の紙に『そのジュースを飲んだ後の絵』を描いてって言われて、両手のあるカマキリと僕が手を繋いで遊んでいる絵を描いた。別の先生に『このジュースを飲めばどんな場所でも生えて来るの?頭でも?』と聞かれて、『頭でも生えて来ます!でも違う性格になります。』って言った。そしたら先生が『あ!でも頭がもげたらジュースどっから飲めばいいんだろうね?』って言うから二人で大笑いしちゃったよ!」
これで合格しないはずがありませんよね。彼は早稲田も合格を頂きました。
絵が自信を持って描けるようになってから、おとなしかった性格もどんどん社交的になりました。試験間際には、授業中の私の意地悪な質問にも、いたずらっ子な笑顔で考え答えを言ってくれるまで成長し、逞しくなったと目を細めていましたので、私にとってはそれがなにより嬉しい結果です。
また次の後輩たちが、彼らのようにたくましく成長していってくれるのが楽しみでなりません。
受験クラスについて
・1月スタートの新年長さん対象の小学校受験クラスは只今キャンセル待ちの方がいらっしゃる状況です。お問合せ下さい。
・現在開講中の年少さん対象のキッズ受験クラスは、2名様分の空席がございます。体験のお申込みは、お電話で承ります。