駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

炎天下に働くのは大変

2017年07月26日 | 町医者診言

  

 患者さんの中には74歳でも炎天下で道路工事の旗振りをされている方が居られる。真っ黒に日焼けした顔に疲労が浮かんでいる。「大変ですねえ」には「貧乏暇なしですよ」と真顔で答えられ、「あー、そうですか」とは答えにくく、うっと詰まってしまう。ちょっと暑くても寒くてもエアコンを動かす奥方には、耐えられない労働環境と思う。世の中にはそうして苛酷な環境で文字通り額に汗して働いている人が数多い。

  勿論、精神的なストレスにも耐えがたいものはあるが、診察室で聞かされるそうした訴えには、家庭の人間関係のものが多く半ば愚痴に聞こえる。だからか、医者に話すだけで、幾らか和らぐようだ。肉体的な辛さは話して柔らぐものではないせいか、訴えられる人は少ない。これには男女差も関係しているかもしれない。愚痴に似た訴えは女性に多い。それは一つの身を守る手立てにもなっているようだ。男は愚痴を言うものではないと言われるが、内容と程度によると思う。内に籠もる、溜め込むのはよくない、危険なこともある。

  異業種の友人に医者は忙しくストレスが多く大変だねと言われるが、幸いストレスは発散しているし、患者さんを診ていると自分は恵まれていると思う。但し、勉強が嫌いな人には向かない仕事だとは付け加えておきたい。

 

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冷夏の憂いが去り、冷菓の憂いが到来

2017年07月25日 | 小考

  

 曇り空でも孵化したからには高々一週間の命、精一杯鳴くしかない。今朝も蝉しぐれの中を歩いてきた。

 冷夏に悩まされたのは宮沢賢治 冷菓に悩まされるのはグズ・コブトリのおばさん。それにしても、たかだか五十年で日本のチベットと呼ばれヤマセに悩まされた岩手に冷夏はなくなり、北海道が銘柄米の産地になってしまった。変わったねと驚いているだけでは、宇宙船地球号の危機を脱することはできない。誰か賢い人が考えていてくれるなどという甘い考えでは、不足の事態に陥るだろう。賢い人は支える真っ当な並みの人が居ないと活躍できない。油断していると狡賢い人が身内を利する策略を展開する。

 困ったことに賢いとズル賢いの違いは紙一重で、鑑別が難しい。というのは、人間の目が公平にものを見ているとは限らないからだ。寄らば大樹の陰、乗るのは勝ち馬という偏りから中々自由になれない。人間は己第一、お前もそうだろと悪魔は囁く。それでも歴史は螺旋のように巡りながらも、全くの繰り返しではなく、薄紙一枚ずつ真っ当な方向へ変化している?と観測している。

 記録にあると記憶にないでは勝負はついている。言った言わないで黒白を付けるのは難しい。とっちめれば恨みを買うだろう。失点回復を狙うための低姿勢はそれだけのもので、表面だけ。より良いものをより信頼できるものを示すことができる政治家を支持したい。

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勝負に必要な何か

2017年07月24日 | 小考

  

 昨夜のBSMLBは一時間遅れで、ちょっとしか見られなかったが、ヤンキーズの田中がまた打たれたらしい。勝負に勝つには心技体だけでは駄目なのをご存じだろうか?。田中にはその大切な何かが欠けている。それは女王の前髪。これを掴むには実は何かが必要なのだ。

 どうやってその運を引き寄せるか、それが難題だ。何とか掴もうと、間違って悪魔に魂を売る人までいるのだが、運というのは摩訶不思議、心技体に優れていても、恵まれるとは限らない。どうすれば手に入れられるか分かっていれば、早速実践しているのだが、凡夫の私には見つからない。薄々こういうことかなと微かに感ずることはあるのだが、霧の中に紛れてしまう。

 ちょっとご利益をなどと硬貨でなく紙幣を放り込んだからといって、ちょっと頭をなぜさせて貰らったからといって転がり込むものではないのは確かだ。唯、気まぐれのようでも女王様は配慮?をされているようで、ビギナーズラックというものがある。これはもろ刃の刃で、そのためにのめり込んで、ニッチモサッチモいかなくなる人も居る。勿論、それをきっかけに精進、心技体を身に着け大成功という人も居られるようだ。

 どうも田中とダルビッシュに足りない何かを前田が持って行ってしまっているようだ。

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住み着いている同居人ども

2017年07月23日 | 自然

              

 夏になると朝、玄関先をヤモリやムカデが歩いていることがある。ヤモリはともかくムカデは困るのだが、5cmくらいまでのものは見逃している。尤も見逃すとそのうち10cmを越える大物になって危険かも知れない。

 ムカデを踏みつぶすなんぞ正当防衛で殺生の内に入らないかもしれないが、折角生きているし必死で逃げていることだし見逃してやる。他にも触ると丸くなる何とか言う虫や蟻などが、忙しなく敷石の上を移動している。庭があり、結構植木が多いせいか、様々な昆虫が住んでいる。野良猫か飼い猫か、猫が我が物顔に庭先を横切ってゆく、どうも鳥の種類に詳しくないのだが、鳴き声から判断すると少なくとも三四種類の鳥が飛んできて鳴く。この頃は雀も見かける。

 勿論,蝉も鳴く。喧しいはずなのだが、耳が遠くなったせいか、耳をつんざくほどには聞こえない。

 未だ心音はきちんと聞こえるから大丈夫と思うが、聴力は落ちてきている。否、聴力もと書くべきで握力も37,8kgに落ちたし、パソコンの字も読みにくくなった。患者さんの名前も出てこなくなった。顔と病気や家族構成まで覚えているのに、名前が出てこない。尤も、患者の名前が出てこないのには一回り若い友人までも私もですよと言うので、名前というのは覚えていにくいものなのかも知れない。

 五感が衰え、殺生を好まなくなったのは高齢になってきた証拠かも知れない。但し、ゴキブリだけは叩きつぶすことにしている。残念ながら逃げられてしまうことも多くなった。

 俳句には季語というものが必須のようだが、季節を愛でる感性に恵まれているのは有り難いことだ。それだけ生きていることを微妙に味わえる。

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女性の危険察知能力

2017年07月22日 | 世の中

          

 梅雨のないと言われる北海道に梅雨前線が居座り、大雨を降らせているようだ。この頃の梅雨はシトシトではなくザーゴーと集中して降るので危険だ。日本は関東平野など一部を除いて、山が海に迫っており、内陸に向けて小一時間も走れば山間地になる。山道を走れば、曲がった谷川の内側、猫の額ほどの平地に十数軒の集落が現れる。中には崖っぷちに建っている家もある。夏の好天に訪れれば、スーパーもコンビニもなく不便そうだが、のんびりとした平和な雰囲気が漂よい、一夏住んでみてもいいかなと思わせられる。

 しかし、集中豪雨で谷川が増水すれば崖崩れや増水で家屋が崩れたり流されたりの災害が起きる。平和でのどかな日常の背後に危険が潜んでいる。どうも世の中どころか気候も変動しており、過去五十年大丈夫だったから、これからも大丈夫とは言えなくなっている。まして山際の新開地など、不動産屋の安請け合いなど信用しない方がよさそうだ。

 こうした一見のどかで平和な日常の背後に潜む危険を察知できるのが、小動物それと女性である。狸と一緒にして怒られるかもしれないが、多くの女性が慎重で危険を察知する能力を持っている。それはおそらく自分と家族を守るために本能的に備わった感覚なのだろう。尤も、富や贅に目が眩みやすくミーハーな話題にとらわれやすい弱点もお持ちのようであるが。

 一見平和で安定しているように見える日本だが、国内外に崖崩れの恐れがあり、信用できない政治家が増えている。是非、女性に危険察知能力を発揮していただきたい。

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