駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

地デジにBBCやCNNを

2015年11月25日 | 町医者診言

                       

 時々CNNやBBCを見る。そうすると世界が身近に感じられる。多少内容が米英に偏っているかも知れないが、英語には世界の共通語の側面があり、英語だから米英一辺倒ということもない。

 しばしば英語を聞き流す器具の宣伝を見聞きする。時々、英語の聞き流しには害があるという反対の宣伝も見かける。半世紀近く英語教育の位置付けで論争があるが、目を見張る変化はないようだ。高校までで六年大学まで行けば十年英語を勉強しても英語が使えない人が九割近いだろう。よく受験英語の弊害と言われる。何かが間違っている、どこかが間違っているのは明らかで、世界を広げることの出来ない語学などナンセンスだと思う。試験に困るなら、取り敢えず読む書く英語と聞く話す英語を切り離してもよいのではと素人ながら提案したい。

 BSやCSを見ている人が増えたようだが、それでも地デジを見ている人の方がまだ圧倒的に多い。文科省が資金を出して地デジでBBCやCNNを放送したらよいと思う。話されている英語の字幕を下に表示すれば、耳が慣れていく。

 ほとんど地デジを見なくなって五年以上経つ。タレントの顔や名前が分からなくなったが、正直何の不自由もない。恐ろしくてそういう研究はされていないのかも知れないが、今の地デジを見ていると早く呆けるというデータが調べれば出るのではないか。あるから存続というのは、進歩を妨げる。民放は三社で良いのでは、番組作りに苦労するのは要するにテレビ時代の終わり、曲がり角を意味していると思う。

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小平を垣間知る

2015年11月24日 | 

           

 エズラフォーゲル氏に橋爪大三郎氏がインタービューして現代中国の父と言うべき政治家小平という人物を浮き彫りにした本が出た。(講談社、現代新書)。手頃な厚さなので、店頭で購入し読んでみた。

 これはエズラ氏が小平について書いた大著を読み切れない人のためにと、橋爪さんがエズラ氏にインタビュー(対論に近い)して、小平と言う人物ひいては現代中国というものを日本人に知らせようとした本だ。

 政治というものと優れた政治家の資質の一端を垣間見ることが出来る。孝と忠などに見られるように中国と日本は異質の国(殊に現代中国とは)と感じていたが、この本を読んでそうでもないんだと思った。大陸化を避けようと遣唐使を廃止したが、やはり受け継いだ根が残っている。

 そして大国を左右するような大権力争いも村を二分するような小権力争いも規模が違うだけで似ていると読み取った。点二の麻雀も点二百の麻雀も、最初は慎重でも結局似てくると言われる。同じような理屈だろう。

 批評や批判がなければ、進歩や進化はない。そして幅広い情報と虚心坦懐から優れた批評や批判は生まれる。原著を読めれば一番なのだろうが、学者でもなく忙しい市民には現代中国を垣間知る好著と思う。

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薬の効果をどう評価するか

2015年11月23日 | 町医者診言

      

 新しい薬はいつも今までの薬よりもよく効くと宣伝される。医師でなければ処方できない薬が、健康食品や特定保健用食品と同じように売り込む姿勢で売られる。なぜかと言えば。薬品メーカーは企業であり利潤を追求しているからだ。勉強会の雰囲気を漂わせた講演会もメーカーの後援がある場合は決して公平ではない。講師に依っては、宣伝臭の殆どない人も居るが、中にはなんだこの人というほど後援メーカーべったりの人も居る。

 こと医薬品に関しては、本当に画期的な薬も多くMRの話もまんざら過大でないこともあり、一通りは話を聞くようにしている。そうすると若いMRなどの説明では会社でどのように話せと指導されているのか手に取るようにわかる。自社製品の特徴と良さそうなところにスポットライトが当たっているのだ。

 そうした売り込みを聞きながら新薬を少しづつ採用している我々医師も、患者のためという自己弁護をしながらいつの間にか儲けるという視点を刷り込まれているかもしれない。

 個々の患者にどうか、全体としての費用対効果はどうかを判定勘案するのは、中々難しいけれども、それを棚に上げて売り込まれ使われている側面があるのは確かだろう。国民のため市民のためと大声を上げる政治家を他山の石にして、医者も患者のためと己の目を眩まさないように気を付ける必要がありそうだ。

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投網を打つ仕事

2015年11月22日 | 小考

          

 先週は風邪が流行り始め忙しい一週間だった。おまけに研修医が来て居て、少しは役に立ちたいと気を遣ったせいもあり草臥れた。輝いて見えた連休も辿り着いてみると、朝寝しようと思っても出来ず、朝刊を取りに出た朝は曇天でひんやりした風が吹いていた。

 研修医(女性)に町医者は根気よく投網を投げるような診療をしているということが分かって貰えただろうか?。一人前の臨床医になるには長い修行期間が必要だ。結婚出産子育てがあると、よほど条件が整わないと難しい。研修で来た彼女が幸運に恵まれることを祈りたい。女性が活躍できる社会といっても、医師の場合は僻地の医師不足や基礎研究の医師減少・・に女性医師の影響があるはずで、それを直視する必要がある。

 レスターの岡崎が漸く一点取った。十一戦振りの得点のようで、ファンとしてほっとしている。岡崎も素晴らしいデビュー以降活躍できず、プレミアリーグは日本選手に合わないのかなと思い始めていたところだった。勿論、この一点で直ちに復活とは問屋がおろさないだろうが、何とかレギュラーに定着して欲しい。ブンデスリーグの方がプレミアリーグよりも日本に向いているのは組織的なサッカースタイルに慣れているせいだと思う。深読みをすれば岡崎の場合はハリルジャパンの副作用もあると思う。誤解されると困るが、頭脳的でない所が岡崎の良さで、泥臭さはプレミアリーグでも生かせると思う。三点目、四点目を期待している。

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早朝に来てこそ朝刊

2015年11月21日 | 人生

                 

  今日は久しぶりの青空で気持ちよく駅まで歩いた。放射冷却はなく、相変わらず暖かく少し汗ばんだ。途中すれ違った自転車通勤のY先生は軽装だった。8kmも漕げば暑くなるのだろう。

 いつも六時半に朝刊を取りに庭先に出るのだが、今日は十五分ほど早かった。郵便受けのどこを捜しても新聞の影も形もない。仕方なくテレビを見ながら簡単な朝飯を摂った。六時五十分家を出る時には来ていた。どうも私の所は新聞配達の終わりの方らしい。しかし朝の六時十五分に届いていないのでは、朝刊とは言えないのではないかと言いたい気もした。

 人という字は支え合っている形だと言われる。勿論、知人友人見知らぬ人とも支え合っているわけだが、一番は夫婦だろう。連れ合いを亡くすショックは大きく、体調が悪くなる人も多い。男の方がひ弱く威張っているくせに支えて貰っていた旦那は一二年で後を追うこともある。女性も八十代で夫を支えるのが生き甲斐いとか仕事だった場合は、やはり弱くなられる人が多い。男でもどこかマイペースで自立している人は意外に頑張られる。六十代七十代で夫を亡くされた女性は三ヶ月ばかり落ち込まれるが、その後は以前より元気になられ、知人友人と活動される人が多い。もう居ない夫も話にはしばしば登場しているようだ。

 勿論、例外はあるのだが概ね当たっていると思う。

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