駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

梅雨の合間の好天

2019年06月17日 | 小考

       

 

 昨日は好天で気持ちよく、床屋にも行けたし緊急連絡が入る心配もなく良い休日だった。Yさんは金曜未明に亡くなり往診患者さんは今のところ全て安定している。こうした心持をすっきりとか軽いと表現すると語弊があるかもしれないが、いつ呼ばれるかわからない状態には慣れてはいても、やはり心のどこかに重りを感じている。

 厚労省の方針で在宅医療にシフトさせるような料金体系ができて、近隣にもいくつか往診を主体とした医院や医療施設ができている。そのうち一人でやっているところは、最初は若いから勢いでできていたようだが、五年を過ぎてこの頃は息切れがしてきたようで、二人とも疲れた顔をしている。数人のグループでやっているところは往診患者数が三桁で、差配するオペレータに有能な女性を置いて大車輪で回っているようだ。果たしてこういう体制が良いかどうか、十年やって再評価が必要だと思う。厚生労働省は最初は料金優遇的なインセンティブで人を動かすが、定着すると料金優遇のはしごを外すから、質が落ちる心配がある。

 間違いなく医療にもAIが深くかかわるようになる。それが証拠に厚生労働省はオンライン診療に力を入れ始めている。そのうちロボットが往診に行くようになるかもしれない。ドラエモンや鉄腕アトムに似ていればよいが、鉄人29号じゃあお断りしたい。

 AIが世の中にどう関わってくるか、政府が掛け声だけでなくどこまで地道に研究対応しているか心配だ。というのは首相、官房長官、幹事長どなたも、科学にはあまり強そうではなく任せておけない気がするからだ。テレビやネットを利用した科学教育と啓蒙をお勧めしたい。数理に強いインド人技術者頼りでは今に頓挫する。

コメント
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