マジでトランプがアメリカの大統領になる可能性が出てきた。クリントンは優等生で新鮮味がなく、所謂人気に陰りが出てきているからだ。まあしかし、大統領になる可能性が出てきてもトランプの危険性が薄れたわけではないと指摘したい。
トランプ人気は割を食っていると感じている層の本音を言ってくれること、アメリカの利益(目先の)を第一にすること、なんだかアメリカを変えてくれそうに感じさせること、によるのだろう。チェンジと唱えて僅かしか変え得なかったオバマ、後継で優等生のクリントンではアメリカは変わりそうにない、中身はよくわからないが、トランプなら何か変わるだろうときちんと吟味しないで熱狂する支持者が多いようだ。尤も、悪くなっても、変えたことにはなるわけだが。
メキシコ国境に忌々しいメキシコ人の侵入を防ぐ壁を築く、イスラム教徒は危険だからアメリカに入国させない、在外駐留米軍の費用は恩恵を受けている国に全額負担させる、プーチンとは話が合う・・などの過激な発言はトランプの知識不足と受け狙いの産物で、実際に大統領になれば、勉強もするし周囲のアドバイスもあるから穏健現実的に修正するはずだ、だからさほど危険ではないと見る人も多いようだ。
そうでもないと思う。第一に何を言っても、あとから翻せばよいというのでは、政治家の言葉の価値と信頼性が失われる。とにかく受け狙いで、できそうにないことでも、できると大声で喚いて支持を取り付ける、あの時ああ言ったじゃないかと追及されれば、そうは言ってないと舌先三分で誤魔化し、話を逸らしてしまう。第二に上手くいかなければ、責任を取らず他人や他国のせいにしてしまう、更に非難されれば非難し返して相手を攻撃し、どっちに非があるか訳が分からくしようとする。こういう人物が過去の歴史の中で何をしでかしてきたかに気付かないと痛い目に会う。






