保守的な若者と言えば半世紀前なら形容矛盾のように感じられただろう。その頃は二十歳で革新的だったが五十歳で管理職になって保守的になるのが、自然な変化と思われていた。考え方を麻疹や高血圧症といった病気の好発年齢のように捉えるのには異論もあるだろうが、歴史的にも生物学的にもなにがしかの根拠が有りそうだ。それがここに来て崩れてきたように見えるのはどうした事だろう。
物事は両輪が機能して始めて前に進んで行くものだ。果たして、もし本当に若者が保守的とすれば、明日への方向と推進力に不安を感じてしまう。
師走不意打ち選挙は安倍首相の圧勝と伝えられている。それも若者の保守化の表われなのだろうか。未だ革新の名残りが微かに残る高齢者の私は一抹の不安を覚えてしまう。