昨日は内科役員の忘年会で評判の焼き肉を食べた。韓国式と鉄板焼きの中間の方式で何種類かの肉を焼いて戴いた。肉そのものが良質で確かに旨い。塩胡椒山葵にタレの四種類の薬味が用意されている。
私よりも若い人ばかりのせいか、しょっちゅうあちこちで焼き肉やステーキを食べ回っている指南役が多く、これは塩胡椒が一番です。表裏炙るくらいでとちょうどいいと肉から箸を離さないで焼く人など、講釈が多い。
「先生、ほんとに旨い肉には白ワインですよ」とS君。S君はソムリエが真っ青になるほどのワイン通で、知識だけでなくブラインドで産地を当てたりする凄舌の持ち主だ。成る程そういうものかと、白ワインにしてみた。彼の塩胡椒で美味しい肉には白ワインが良いというのが、やがて全国に広まるだろうか。そう言われてみればそうだなと感じたので、ここに書いておこう。
当たり前というか世の中はそういうもので、みんな医業の収益に一番関心があり、現行法制の中でどうすれば良いかを教えてくれる。法制を変えねばなどという人は一人も居ない。年嵩の私が青臭いのも奇妙だと思って居ると、M君が「先生は貴重ですよ、医師会のブレーキですから、いやこれ褒めてるんですけどね」と読心術でもできるのか声を掛けてくれた。
まさか、自分がブレーキとは知らなかった。酔った頬に寒風を当てながらふらふらと帰宅したことだ。