駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

選び難きを選ぶ

2012年12月15日 | 町医者診言

      

 生活に直結する国政選挙、あと一日なのに混沌として行方が皆目わからない。マスコミは自民圧勝と言うけれど、支持率が20%台の政党がどうやって圧勝するのだ。ドングリの背比べは差がないとしたものだ。

 MRが診察室に入ってきて開口一番「先生どこへ入れれば良いんでしょうね」。と言う。よいしょMRだから自民と言えば成る程、民主と言えばそうですか、維新と言えばやっぱりとでも返事をするのだろう。どうも口ぶりでは自民という同業者が多かった様子。「みんなの未来はどうかね」。と言えば予期せぬ返事に目を白黒の一呼吸、「そういうのもありますかね」。と辛うじて如才なく応えた。「でも原発回さないとやっていけないでしょ」。と本音が出る。製薬メーカーと言えば一流企業そしてそれなりの大学を出ているはずなのだが、スカスカのことを言う。まあ、開業医相手の営業活動ではそれが習い性となるのだろうか。

 「なんで」。と聞けば「原発を回さないと電気料金が上がるでしょ」。「じゃあ、今度の原発事故でどれくらいの被害額があったの」。「???」。「復興税って、原発被害も入っているんだぜ}。{あー、そうですか」。当然、復興税が何に使われようとしているかなんて、関心がないんだろうな。「わしはそういう不勉強のMRの居る会社の薬は使わんことにしとるんじゃ」。と脅せば勉強するだろうか。

 寄らば大樹は危険、雷が落ちる。政権勝ち馬で、うまくいったかね、高々十年以内に起きたことを忘れるようでは認知症を疑われる。決められなくて結構、ぐずぐず混沌でも漸進すれば宜しい。危険なことを決められては困る。殴ろうとするから殴り返される。時々ボディブローを放つ程度であとはひたすらよけてブロックに徹しよう。引き分けは勝利と心得たい。

 冤罪原発事故は明日は我が身のこと、当事者精神で、熟慮して選び難きを選ぶとしよう。

 

コメント (2)
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