駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

原発TPP本当のところ?

2012年12月02日 | 政治経済

    

原発は人類の手に余る装置(きちんと制御、無害化できない)で、どんなに安全に配慮しても何十年に一度は大事故が起きる。これはスリーマイル島、チェルノブイリ、福島から容易に類推できる。前例から学んで事故防止に努めても、自然災害の他にヒューマンエラーがあるから中々ゼロに近づけるのは難しい。一端大事故が起きれば、取り返しの付かない多くの寿命と財産が失われる。だから廃止の方向は、正しい判断だと思うが、本当にそう考えて原発廃止を各政党は主張しているだろうか。原発は怖いと多くの人が感じているのを読んで廃止するようにカモフラージュしているように見える党もある。

 維新は原発容認から数十年後フェードアウトなどという紛らわしい表現に戻ったようだ。ようだというのは代表の石原さんは相変わらず原発は活用すると言っているからだ。石原さんの方が大阪在住維新より一貫性がある。頭と胴体の意見が違う時、蛇の場合は頭が主導権を握るのだが、日本では胴体が実質支配することが多い。

 今は世論に抗しがたいので、黙っているだけで原発が必要と考えている人達が数多く居る。その人達は人数では少数派かもしれないが資金と権力を持っている。又原発が怖いと思っても安い方が良い、福島は遠い出来事と考える人達も多いだろう。

 TPPに対する態度も曖昧は最大の防御と、アメリカ追随農業壊滅などと参加の不利益危険性を攻撃されるのをかわすために曖昧な表現にしている節がある。

 本当の事を静かに説明議論する政治を望む。机を叩いて大声を上げられては内容が飛んでしまう。バナナのたたき売りとは違う。

 日本の政治評論家や政治記者は井戸端会議のおじさんが殆どで、現場現実と世界情勢国内事情科学技術を理解した評論ができない。いつもマスコミ批判をするが、それはほぼこの点に限られている。党首討論を全国紙の旧態依然の政治記者に仕切らせては日本政治に新たな道は切り開けない。インターネット情報がもっと活用されるのを心から願う。

 

 

コメント
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