駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

眠りを覚ます冬の雷

2012年12月04日 | 診療

  

 今朝は未明の雷で五時半に目が覚めてしまった。このまま起きようかとも思ったが後五分とひと眠りしたら、一時間寝てしまい定時の六時半に目が覚めた。体内目覚まし時計は正確のようだ。昔は日曜日には遅くまで眠れたものだったが、この頃は日曜日でも六時半に目が覚めてしまう。

 我々前期高齢者は六時間きちんと眠れれば十分、理想的には六時間半とか言われるが誤差範囲としよう。

 眠れないと言うお年寄は多い、統計にもよるが四人に一人は不眠ないし不眠感を訴えると言う。町医者は患者さんの訴えというか甘えには抗しがたく、いろいろ抵抗を試みても、結局睡眠剤を処方してあげることが多い。依存性や筋弛緩作用の少ないものを少量というのは譲らないようにしているが、どこか他の医院で別のを飲んだことのある患者ではあの青いやつと押し問答になることもある。昔は泣く子と地頭には勝てぬと言ったが、この頃はマスコミと爺婆には負けないぞと呪文を唱えて頑張っている。

 お年寄は早い時間から床に就く人が多い。八時から寝るともなく床についてテレビなどを横目で見ていては、眠れないと感じるのは当たり前だ。うたた寝をしたり、九時頃に寝たりすれば午前二時三時に目が覚めて、眠れない眠れないとしつこく訴えることになる。せめて十時過ぎに床に就くように、昼間身体を動かすようにと指導してもすることがないと反論されてしまう。家族はあまり助けにならない、「なーに、眠れないと言っても、鼾をかいて寝ていますよ」。となる。

 本当に眠ていないのか、眠っていれば雷も難聴で聞こえないだろう、明け方雷が鳴ったの知っているかと聞いてみようか。いや待て、藪蛇になるかもしれん。

コメント
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