駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

頭の疲れから

2011年10月04日 | 身辺記

 身体に疲労が残るというのは三十代後半から時々自覚し、四十代五十代と徐々に蓄積しやすく回復しにくくなった。五十代半ばから頭の疲れを知り、六十代になって頭の疲れがなかなか取れなくなった。

 職種による違いや個体差があるから、六十過ぎてもまだ頭の疲れは知らないぞという方も居られるかもしれない。

 私の場合、最近は仕事をして帰ってくると頭が働かない。勿論、好きな番組や本を読むことは出来るのだが、精神の集中を要する作業はできない。特に忙しかった日は夕食後、音楽を聴いてボーっとしていることが多い。

 幸い翌朝には、また働ける程度に回復している。ただそれも数カ月が限度で、数カ月すると小旅行や中旅行で、医院から百五十キロ以上離れないと取れない澱のような疲れが溜まってくる。わかったような気がする言葉で言えば老化現象ということなのだろう。

 年の功が過ぎ越し方から先が見えるとか山より大きい猪はでないといった経験知であるとすれば、そろそろ仕事内容の変更を考えねばならないのかもしれない。一方、頭の片隅には親父も兄も現役のまま逝ったからなあという思いもある。

 秋は人間にだけ恵まれた?、時間的空間的な広がりの中で感慨にふけるひと時を過ごすに相応しい季節のようだ。

 写真は「四国の山村と自然を撮る」から借用

コメント (4)
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