TPPに反対賛成と喧しいが、一体TPPとはどういうものでどういうことになると予想されるのかが、殆ど説明されない。これほど内容を分かりやすく説明する必要がある政治課題はないのにだ。
賛成派は総論で押し通そうと早口で乗り遅れては大変、仲間外れにされては困るとまくしたてるが、彼らは不安定な庶民のことよりも既得権益の保護拡大が念頭にある。既得権益が守られなければ半数以上の庶民も割を食うのだという切り返しを用意している。不沈?空母に乗船していると生活環境が恵まれるせいか、弁舌滑らかである。
反対派は実際に起きると予想される被害や危機を説明しようとするのだが、庶民の代表のせいか弁が立たず訥弁で、駄々を捏ねているように見えてしまう。ボロ舟で、水を掻い出しながらでは、寒さで凍え、口の回りも悪くなろうというものだ。
もし、可能であれば参加して、問題点には強く異議を申し立て、譲らないことができれば、それがよさそうに思えるのだが、そうした離れ業が日本にできるだろうか。実績のない政治家ができると言っても信用しにくい。
そもそもと言えば、誰のためのTPPなのかに気付く必要がある。参議院議員なのに上院議員のように見える議員もいる、衆議院議員なのに下院議員のように見える議員もいる。
とにかく国民の八割が理解できるような分かりやすい説明が新聞テレビラジオで繰り返されなければ、長いものに巻かれてしまう。そうした説明ができないわけはなく、なぜされないかも考える必要があろう。
総論賛成各論反対の典型問題であるが、得意のうやむや玉虫色先送りは、相手のあることだから難しそうだ。泥鰌に解けるかこの難問。キャットフィッシュに変身してはあかんで。