玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*気だるい午後

2008年05月27日 | 捨て猫の独り言

 自らの口から出た言葉に自ら身の痩せる思いをすることがある。卑小さに対する後悔であったりする。自分だけの責任なのかと問う未練がいけない。ある日気温は午後からぐんぐん上昇して気だるさは増すばかりだ。濃い緑に覆われて人影の少ない広大な公園のベンチで孫のことを考えた。

 2歳の孫は物の所有に固執する。じじとばばのそれぞれの箸の取り違えは許せない。眼鏡をはずしてはならない。じじとばばは0歳の妹を抱き上げてはならない。自分に向けられるじじばばの役割は決まっていてその変更は許されない。

 シャボン玉を飛ばせるようになった。うまくシャボン玉が出なくなった瞬間に左手の容器を逆さにしてしまうことがある。液体は地面に落ちて吸収される。注意するとますますぎこちなくなり再び液体は無駄になる。そしてしばしの沈黙の後に歯をくいしばって両手のものを投げ捨てる。自分に腹を立てているのだ。

 このようなぎこちなさが愛くるしい。そのうち他者との関係で悩むことも出てくる。そんな時期が来る時まであなたの両親が仲良く暮していてもらいたいものだ。特に子供と過ごす時間の多い母親の心根の影響は大きい。娘よ賢明な母親を目指せ。いい気なもので気だるい午後は母性への注文で終った。

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