粋な感じの大相撲の太鼓を聴く機会は少なくなっていますが、叩いているのは「呼び出し」と呼ばれる方々です。場所の前日には触れ太鼓、場所中毎朝の寄せ太鼓、取り組みが終われば跳ね太鼓です。52代横綱の北の富士さんは、そんな江戸の粋を感じさせてくれる相撲解説者です。(広重の「両ごく元柳橋」・回向院から西を見る)
とっさに出る言葉にはユーモアがありセンスがあります。NHK専属なのにNHKに気を遣っていないところがあります。日本人横綱の誕生を願って、「稀勢の里を横綱にする会」の会長をしたり、宇良の相撲は見ていて面白いし、華があると平気で肩入れします。私の選んだ北の富士語録はつぎの通り。
子供が誕生した力士に「オシメ代を稼がねば」いや「オムツ代か」。インタビューに答える力士に「みんな理路整然とよく話すね。俺なんかぽつり、マグレですしか言えなかった」。「押し相撲は押し続けないといけないから難しい。四つ相撲は廻しにしがみついていればいいだけ」
やはり北の富士語録がネットにありました。ある取り組みで、左の廻しを取ってはいけないという技術的な話から「取れても取らないでいかないとダメです。そうだ・・・魚屋の猫みたいにならなきゃいけない!」こんな投稿もあった。「北の富士さんがラジオ解説の時は、テレビ中継の音声を消して画面だけにして、音はラジオから聴いてます。テレビの時より爆笑ものです」そうかラジオもあったのだ。
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