庭の梅のつぼみがふくらんできた。よその庭の梅の木にくらべて開花はかなり遅い。秋に思い切って高い大枝を切り落とした影響だろうか。隣の家の沈丁花のつぼみもふくらんだ。緑の少ない季節だが小鳥たちはよく姿を見せてくれる。胸に黒いネクタイ模様のシジュウカラ、全身灰色のヒヨドリ、黄色のくちばしのムクドリなどである。茶褐色の胸のあの小鳥はカワラヒワだろうか。これは図鑑を見てもまだ確信をもてずにいる。
一週間前に鹿児島から「奄美のタンカン」が10キロ届いた。タンカンの出荷時期は2月から3月下旬までだ。中国原産で、オレンジとポンカンの自然配合でできたとされ、柑橘系の中では糖度が一番高いといわれる。皮が薄くて?きにくいが、香りがとても良い。ぜひ多くの人にこの味を知って欲しいという気持ちが強い。毎日少しづつ大事にいただいている。
この時期は蕗の薹が食卓に上がる。毎年我家の前の庭や、後の狭い敷地に芽を出す。道路に面したよその家の庭に、あきらかに放置してある蕗の薹を見かけることがある。そこで黄昏時を待ってその近くに散歩に出かけることがある。昨夜は蕗の薹のてんぷらをいただいた。生のままで味噌をつけて酒の肴にしたり、刻んで味噌汁などにふりかけるのもいい。
大河ドラマ「龍馬伝」の時間だったが、NHK教育の「日曜美術館」を見た。これまでその名を耳にすることはあったが、どんな人物なのか知りたいという興味を持っていた。その名は「北大路魯山人」である。その生い立ちからくるのだろか魯山人は気難しい人だったらしい。陶芸をはじめ、書、絵画、篆刻など美術工芸のあらゆる分野で個性あふれる作品を生み出した。番組では京都にある何必館の魯山人コレクションが多く紹介されていた。京都に立ち寄った際には何必館を訪ねるのもよさそうだ。定説を「何ぞ必ずしも」と疑う自由の精神を持ち続けたいと願った。そこで館長の梶川芳友氏は何必館と名付けたという。