ケニアから女性の落語家古今亭菊千代さんが乗船してきた。女性として、初めての真打で、何と今回で15回目の乗船となるらしい。
小柄な女性で一見普通の婦人だが高座に上がるとさすがにプロ。聴衆はスッカリ魅了された。落語家を目指した頃は女性への門戸は閉ざされており、一旦は諦めたもののヤッパリ志は捨てられず、師匠の門戸を叩いき渋々入れてもらったという。
こういった世界は内弟子として色々苦労もあったろう。そんなことを面白おかしく紹介し、刑務所慰問で受刑者に心待ちされ、笑顔を見せてくれた事に励まされた話や、北朝鮮を訪問するために現地の言葉を学び、日本語と朝鮮語の2カ国語を相交えながら喋り喜んでもらった事等を話し「だから止められない。英語も学んでいて3ヶ国落語をやりたい」と大きな夢を語った。イヤ実際これも最後の寄席ので聞いたような気もする。
更に軽快な歌にのせて「南京玉簾」も披露してくれた。どこかで聞いたようなメロディで玉簾を投げ出したり、引き戻したりしながら色んな形を作って会場の皆を引き込んでいった。
そして最後に彼女の計画が発表された。彼女が乗船しているケニアからエジプト迄の間に、船上での弟子を募り、芸を仕込み、寄席を挙行するというのだ。そして翌日から猛特訓が始まり、その通りに8日目には実行されたのだった。次回はその時の様子を・・。写真はスエズ運河の日没。ジャングリング世界一のチャンヘン君と。自室に掲示していた日付変更線と航跡を記入した世界地図。
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