玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*アブラムシ

2019年05月23日 | 捨て猫の独り言

 5月の中旬になって梅の木の真下にある敷石表面が黒光りしている。梅の蜜でも滴り落ちているのかと呑気にかまえていた。そのあと梅の木を見上げて見て、アブラムシのせいと気付いた。短期間で爆発的に増える。以前にも大量発生し、気が動転して太い幹をあちこち無残にも切り落としたことがある。またしてもあの時と同じように、それぞれ多数の梅の小枝にびっしり、へばりついている。

 子供の頃にゴキブリのことをアブラムシと呼んでいた。ゴキブリではなく3ミリ前後の白っぽい粒状の小さな小さな虫だ。アブラムシについて調べてみた。集団で長い口針を植物に突き刺して樹液を吸って生活する。また排泄物には、余剰な糖分が大量に含まれており、甘露と呼ばれている。 甘露を求めるアリと共生関係を持ち、天敵のカブトムシなどから守ってもらう習性があるという。(センダンとウツギ)

 

 敷石の黒光りしていたものはアブラムシの排泄物だった。駆除の方法はクラフトテープでペとぺと取り除く、牛乳を吹きつけるなどがあるという。私のやったことは、アブラムシにびっしり覆われた小枝を惜しげもなく切り落とし、それらをビニール袋に密閉して剪定ゴミに出すという単純な方法だった。洞ができて弱体化している梅の木だからできることかもしれない。(ザクロとスイカズラ)

 

 切り落とした小枝のそばにテントウムシを一匹見つけた。天敵を確認したということになる。切り落としたのは先日の大雨の前日だった。大雨の翌日には敷石の黒光りはきれいに洗い流されていた。大雨にも流されずアブラムシのまだ残る小枝に殺虫剤を散布してひとまず区切りとした。これまで悩まされた害虫は、ツバキの毛虫、菜っ葉の青虫である。それにしても、人間の言う害虫を含めてこの地球上には無限ともいえる生命が存在しているという神秘には頭を垂れるしかない。

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