心地よい秋晴れの10月14日の土曜日に御嶽渓谷に出かけた。(旧)青梅街道をひた走る都バス梅70で行く。土日に限り青梅駅から梅01で御嶽駅まで行くことができる。紅葉の見頃は11月上旬からのようで、うかつなことに期待していた景色に出会えなかった。
ゴムボートに乗り込み、みんなで力を合わせてパドルを使って川下りするのをラフティングということを知る。天然の岩場でボルダリングマットを敷いて、それほど大きくもない岩に若者たちが蝉のようにへばりついていた。不思議と渓谷周辺にキンモクセイの香りはなかった。
これまで、いくつか大型の家具を市役所に粗大ごみとして出した。これで断捨離終了と思っていたが、40年以上もほとんど使うことがなかった木製の椅子が3脚残っていた。「必要とする人に自由に持ち帰ってもらうようにしたら」と家人から提案があった。
ある晴れた日の午後、張り紙を添えて門扉の前にその椅子を置いてみた。するとその日の夕がた1つの椅子が姿を消した。少しほっとしたが翌日の午前中になっても2つは残っていた。しかしその日の午後になって全部の椅子が無くなっていた。それに気付いたとき、思わず幸福な気分に満たされた。