玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*落語2題

2022年10月27日 | 捨て猫の独り言

 つぎは落語の「碁泥」のあらすじ。碁に熱中しているところに一人の泥棒が入ってくるがこの泥棒も碁が大好き。盗んだものを風呂敷に包んで家を出ようとするが碁石を打つ音にひかれて二人に近づきしばらくながめているうちについ我慢できなくなって助言をし始めてしまう。二人は見知らぬ男が大きな荷物を背負っていることに気づくが、口出ししないでくれと言いながら依然として碁に夢中。

 つぎは「笠碁」のあらすじ。「待った」で大喧嘩、しかし互いに毎日打ちたいほどの碁好きであり、かといって碁会所に行くほどの棋力もない好敵手同志。やがて「待った」をした方は相手も同じ心情にちがいないと通りの軒先から見える位置に碁盤をおいて待ち始める。雨の午後、狙い通り笠をかぶった相手がやってくるが家の前を何度も行ったり来たり。「やい!ヘボ」「ヘボってなんでエ」雨は上がったのに盤に水が漏れる。「お前さん、笠被りっぱなしだ」

 落語はまくらと本編、そしてオチで構成されており、「笠碁」のまくらは「碁敵は憎さも憎し懐かしし」である。また格言の「岡目八目」の岡目(傍目)はわきから見ていることで、八目の目は碁盤の目のことで、八目先まで読むということになる。つまりこれは第三者の方が事態を的確に判断できるという意味だ。「碁泥」の泥棒の置かれた状況を岡目八目という。

 

 パソコンに、見知らぬ相手と打つ囲碁アプリを設定してあるのだが臆病なせいで、一度もそのアプリでの対局に踏み切れずにいた。最近のことスマホに「みんなの囲碁」という無料アプリをインストールすることになった。相手はAIなので自分の都合のいい時間に対局を開始できるし、何の気遣いも要らない。それに「待った」もできる。電車で移動するときなどに最適なお供だ。

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