新聞の「ひと欄」のローカルフードサイクリング社の平(たいら)由以子(56歳)さんが紹介されていた。社名にちなんだ「LFCコンポスト」はファスナー付きのおしゃれなバッグである。台所におけるほどの大きさで、玄関先などに置いてもなんの違和感もない。バッグと独自の配合基材と内袋がセットになった商品だ。都市の集合住宅に住む人向きといえる。
この機会に堆肥そもそものことから考えてみた。小平市でも江戸時代から、ケヤキやコナラ、クヌギの雑木林を育て、そこから供給される大量の落ち葉を堆肥にして利用していた。近年は都市において焼却生ごみの減量=生ごみの堆肥化が求められている。ここでCOMPOSTは堆肥のことであり、堆肥をつくる容器もコンポストと呼んでいるようだ。
堆肥とは、わら、落葉、野菜クズなどの有機物を、積んで腐らせて(微生物に分解させて)その栄養を植物が吸収しやすいようにしたものといえる。田畑で野菜などを育てて収穫を繰り返すと土の中の栄養素はだんだん減ってゆく、それを補うのが堆肥というわけだ。また微生物といえば、その働きで納豆や醤油、チーズ、酒などの食品ができる。
コンポストのこれまでの設置型、密閉型、電動式生ごみ処理機などに加えてLFCコンポスト(バッグ型)が新たに参入したということのようだ。我が家の庭には設置型のコンポストがある。これまでその利用の仕方が不十分だったことに気づいた。野菜クズはできるだけ細かく刻むこと、まめにかき混ぜること、時に発酵促進剤を足すこと、これが重要だがいっぱいになったら2~3ヶ月「熟成させる」ことなどだ。