大相撲・名古屋場所は7月4日から始まる。応援している鹿児島出身の明生はこの5月場所は東前頭2枚目でかろうじて勝ち越した。関脇隆の勝と小結大栄勝が負け越して三役の空きが二つできた。7月場所は若隆景と明生がそれぞれ東西の小結と予想される。若隆景は当確だが、明生のところは遠藤という可能性もある。
化粧まわし、土俵入り、呼び出し、行司、羽織、袴、大銀杏など大相撲は総合芸術といえる。出演者は稽古と食事で改造された肉体を獲得した力士たちだ。それに非情ともいえる番付制度で地位が変動する。最近では大学相撲部出身の力士たちが独自のトレーニングを取り入れたりしているという。(ハコネウツギとズッキーニ)
ひところ「相撲道」が話題になったこともあったが、道の探求ということはなかなか困難な時代だと思う。門戸を開放してモンゴルをはじめ外国人力士が活躍するようになった。彼らの日本語獲得能力は誰もが驚く。これは相撲部屋制度における師弟関係の賜物だろう。
相撲はスポーツか伝統文化かの議論がある。ある大学相撲部の監督が「アマチュア相撲はスポーツ、プロの大相撲は神事」と答えていた。期待していた大関朝乃山がまさかの失態を演じて協会からの処分を待つ身になった。復帰するにはよほどの精神力が必要だ。