4月4日は二十四節気の清明でした。沖縄では清明に、先祖供養のシーミーが行なわれます。親戚が集まり墓の前で、重箱の料理をいただき、泡盛を飲み、三線を弾き、歌い踊って楽しむ行事です。聞いただけでも心が伸びやかになる祝祭です。
清明の若葉の頃の玉川上水では、コナラやクヌギの長さ6~9㎝ほどの尾状の雄花があちこちに垂れ下がります。玉川上水でこの風景を初めて見上げた時には、命の息ぶきに感動したものです。そのうちぶら下がっていた無数の雄花は緑道に落ち、あたかもオリーブイエローの絨毯を敷きつめたような景観に変わります。
つぎにコナラやクヌギの若葉に包まれたトンネルができ、玉川上水は日一日とその姿を変えていきます。しばらく後に踏みしだかれた雄花は毛玉のようなものになり、緑道のあちこちで風に吹かれてころがるのが見られます。(庭のヒメウツギ)
昆虫がコナラなどの幹の中で菌を繁殖させ「ナラ枯れ」という病気が多数発生しているようです。幹から粉を噴き出しているコナラの木を緑道でも何度か見かけました。2014年には植物ウイルス感染で、青梅市の吉野梅郷ですべての梅の木が伐採されたことを思い出しました。