玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*晴れた日は外歩き

2020年04月09日 | 捨て猫の独り言

 二十四節気の清明は4月4日である。玉川上水散歩に出かける。ウグイスが短くホケキョと啼き、ヤマブキ、イチリンソウ、フデリンドウ、チゴユリが咲き、若葉のトンネルが日に日に姿を変えてゆく。庭でも柿の若葉が芽吹き、ハナミズキのつぼみがほころび始めた。ツワの葉が地表を覆う面積も広がりを見せている。

 コロナウイルスの世界的感染拡大中にもかかわらず、今のところ年金生活者である私の暮らしにあまり変化はない。あえてさがすとすれば、天気の良い日は日光浴をかねて片道1時間散歩に出ることが多くなったことぐらいだ。二人で家にいる時間が多くなったせいである。そのストレスから逃れるには、私が外出することが一番いい方法のようである。

 そんなわけで4日に続いて6日には小平霊園に出かけた。墓は生きている者のためにあると考えると、霊園参りはピクニックに出かける気分にもなる。霊園には春の陽が降り注ぎ、原っぱではムクドリが地表の虫などをついばんでいる。広い空の下の芝生の広場にはテーブルを囲む椅子などが整備されている。時折よちよち歩きの幼児を連れた母親や、一人ずつそれぞれのベンチに座る老人たちを見かける。(途中の野火止用水、中央は柳宗悦の墓所)

 

 この日は目標を「柳宗悦」に定めた。NHKテレビの「趣味の園芸」の講師をした三男の柳宗民は小平霊園の近くに住んでいたと記憶する。墓所にはウメ、ツバキ、モッコク、ナンテン、モクレンなどが植えられていた。墓誌には長男の工業デザイナーの柳宗理の名もあった。柳宗悦は宗教哲学者・美学者で沖縄台湾などの文化の保護も訴えた。師の大拙が教え子の宗悦の弔辞を読んだ。宗悦は東京駒場にある日本民芸館の初代館長でもある。

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