日曜日のNHK・Eテレに囲碁フォーカスという30分番組がある。その前半の囲碁講座のために毎週録画している。10月11日放送の後半は「没後6年・藤沢秀行名誉棋聖をしのぶ」であった。8月25日に台東区の小野照崎神社で親族、ゆかりの棋士、ファンが参列して藤沢秀行六年祭が行われたとのナレーションがあって式典参加者が写し出され、その中にほんの数秒間だが私の姿があった。いつもは見終わるとすぐに消去するのだが今回はそれができずにいる。
先週は横浜散歩、武蔵美の学園祭、オープンギャラリー霜降の観察会と3日蓮続してよく歩き回った。日曜の霜降の観察会は15名ほどのいつも顔ぶれだ。なにやら道端に黒い小粒の実が落ちている。ムクの木の実だと教えられ、砂を払って口に含むと熟した柿の実のような味がした。冬に暮らすツグミなどの好物という。ムクは灰色のすべすべした木肌をしてすらりと伸びた高木だ。(写真は24日に武蔵美にて+25日にウド、リンドウ、白いサザンカ)
ウド畑が年ごとに姿を消しているということで、遠くまで足を伸ばす必要があった。長い間ウドについてはその畑の横を注意もはらわず通り過ぎていた。蝶が舞うには風の強い日だったが運よく、ウドの花の豊富な蜜を求めて飛来したツマグロヒョウモンとベニシジミに出会う。ともに幼虫で冬を越し前者はスミレに後者はギシギシに産卵するのだという。
ウドの若い芽は香りも良く食用にもされるが花が咲くくらいまで大きくなったら食用にもならず「ウドの大木」のことわざがある。このウド畑は「白ウド」の栽培のためである。霜が降り、茎が枯れたのちに掘り取った根株を地下4メートルにある16~20℃の穴倉に植え付けて30~35日位の期間をかけて育て、箱詰にして出荷する。予定していた観察の一つに冬鳥の中で一番早く姿を見せるというジョウビタキに出会うことがあったが、これは実現しなかった。